
今回は、AZ(エーゼット)のグリスと、合わせて購入したグリスガンを実際に使ってみました。記念すべき(?)初の実験台となったのは、ビアンキのクロスバイク。といっても私の愛車ではなく、会社の同僚が所有しているものです。
このクロスバイク、実はここ2年ほど、会社の駐輪場に放置されていたものでした。一応屋根付きではありますが、雨風を完全に防げるわけではなく、ホコリもそれなりに被っている状態。もともとは通勤用としてしっかり走っていたバイクのようですが、乗らなくなってからはずっとノーメンテのまま、静かに眠っていました。
さっそく車体をチェックしてみると、チェーンはやや錆びが出ていて、回転部分には明らかに潤滑不足の兆候が。ホイールを手で回すとシャリシャリと異音がし、グリス切れは明らかでした。まさにグリスの効果を確認するには絶好の対象。
今回使用したグリスは「AZ 自転車グリス BGR-004」。耐水性と耐熱性に優れ、低温下でも粘度が安定するという特徴があります。グリスガンもエーゼット製で、チューブタイプのグリスをしっかりと押し出してくれる使いやすい構造です。
ハブの分解には少々手間取りましたが、ベアリング周辺の古いグリスをきれいに落とし、AZグリスを新たに詰め直してみました。グリスの粘度は「重すぎず軽すぎず」といった印象で、指に取るとやや柔らかめ。グリスガンを使うと、ピンポイントに無駄なく塗布でき、指で塗るよりも作業が格段にスムーズ。これはもっと早く買っておくべきだった、と少し後悔。
グリスアップ後、ハブを元通りに組み直してホイールを回してみると、あれほど引っかかるような感じがあった回転が、スムーズに、そして静かに。まさに“蘇った”ような回転フィールでした。同僚も「え、こんなに変わるの?」と驚いていました。
今回の作業で、AZのグリスとグリスガンの使い勝手、そして性能にはかなり好感触を得ました。高級グリスに比べればまだ未知数な部分もありますが、コストを抑えつつもしっかりとした整備をしたい人には、十分すぎる選択肢だと思います。次は自分のMTBにも、このグリスを試してみるつもりです。整備の手がどんどん進むこの感覚、クセになりそうです。

BB(スクエアーテーパー)以外は、すべて取り外して清掃・グリスアップ。
あと、消耗品の交換。

ハブのグリスは真っ黒けで、かなり抜けていました。

さて、AZのグリスですが、デュラグリスより柔らかです。
そして、グリスガンは使い勝手がいいですが、ガンの出口穴が小さいので、金魚のフンくらいの細さで出てきます。

フロントは「振れ」は無かったのですが、リアはかなり「振れ」てました。

依頼主の希望で、白のラインの入ったタイヤ。
あとは、ケーブルを張って、ディレーラーの調整で終了です。
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