ニコラス・ケイジ主演、映画『バッド・ルーテナント』のあらすじ・感想など

私的評価

映画『バッド・ルーテナント』を観ました。
Amazonプライムビデオでの鑑賞です。

この映画の主人公ルーテナントは警部補、つまり悪徳警官の話です。映画前半は、正直なところ、何度となく観るのを止めようかと思うほどの退屈さでした。特に、途中で出てくるワニやカメレオンなどの爬虫類目線の映像には、思わず「これは何を表現しているんだろう…?」と理解に苦しむ場面もあります。

ところが、物語が進むにつれて状況は一変。ルーテナントの人間味や内面の葛藤が浮き彫りになり、徐々に引き込まれていきます。悪徳警官としての破天荒な行動だけでなく、心の奥にある弱さや苦悩が見えてくると、映画全体の面白さが一気に増すのです。前半の不可解な映像も、後半の展開を際立たせるための演出だったのかもしれません。

★★★☆☆

作品概要

監督は ヴェルナー・ヘルツォーク。
脚本はウィリアム・フィンケルスタイン。
製作はエドワード・R・プレスマンです。
出演はニコラス・ケイジ、エヴァ・メンデスほか。

2009年制作のアメリカの犯罪サスペンス映画です。ハリケーンに襲われ荒廃した街を舞台に、堕落していく刑事のを、ニコラス・ケイジが迫真の演技を見せます。

作品の紹介・あらすじ

解説
1992年の公開と同時に、過激なバイオレンスと宗教描写で話題騒然となった『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』のリメイク作品。警部補へ昇進する一方、ドラッグとギャンブルにおぼれる刑事の運命を描く。監督は、『神に選ばれし無敵の男』のヴェルナー・ヘルツォーク。主人公の刑事を『ノウイング』のニコラス・ケイジが演じる。共演は『ザ・スピリット』のエヴァ・メンデス。スリリングな展開とニコラス・ケイジの鬼気迫る熱演に注目だ。

あらすじ
ハリケーン・カトリーナが襲来した際に囚人を救出した功績をたたえられ、警部補へ昇進したテレンス(ニコラス・ケイジ)。しかし、彼は愛人の娼婦フランキー(エヴァ・メンデス)と共にドラッグやギャンブルにおぼれていた。昇進から1年経ったある日、彼はセネガルからの不法移民家族が殺害された事件の指揮を執ることになるが……。

シネマトゥデイ

感想・その他

この映画の面白さは、ニコラス・ケイジ扮する悪徳警官が、自業自得の出来事から複数のピンチに陥ってからです。ああ、この警官はもうお仕舞だな、そんなことを思わせる難題が次から次へと襲ってきます。

しかしこの警官、小狡くて悪運が強く、一つの難題を解決に導くと、魔法に掛ったようにすべてのピンチが解決されていきます。その過程が実に面白いんです。

人を利用して、人を欺ていて…。ピンチを幸運に変えた警官が得たものは、昇進と赤ん坊。でも、この警官は心を入れ替えずに、薬物に溺れた悪徳警官のままなんです。

しかし、ただ一つ言えるのは、この悪徳警官が悪さをするのは、悪党や薬の売人や購入者に対してのみ。この警官なりに、「正義」は持っているんですね。

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