今年のF1日本グランプリは、土曜・日曜の2日間にわたって現地観戦してきました。今回は「西エリアチケット」での観戦です。鈴鹿サーキットでは、メインスタンドに比べて価格が抑えられているこのチケットは、まさに“庶民の味方”。とはいえ、それでも年々価格は上昇傾向にあり、家族連れや学生ファンにとっては、気軽に手が出せる値段ではなくなってきているのが現実です。
記憶を辿ると、一昨年(2022年)の西エリアチケットは1万円程度だったと思います。それが今年(2024年)はついに1万6千円に。およそ6割の値上げです。F1人気の復活や円安、物価高の影響など、様々な要因が絡んでいるのは理解できるものの、それでも観戦を続けるにはそれなりの覚悟が必要です。それでもなお、他のモータースポーツイベントと比較するとまだ“良心的”とも言えるかもしれません。たとえば、WRC(世界ラリー選手権)のサービスパーク+SS観戦券でさえ、2ステージだけで1万5千円前後という価格設定。そう考えると、F1のような世界最高峰のレースを、3日間通しで楽しめる西エリアチケットは、コストパフォーマンス的には十分納得の範囲です(あくまで西エリアに限った話ですが…)。
さて、肝心のレース内容についてですが、現行のテクニカルレギュレーションが導入されてから早くも4年目に入り、各チームのマシン性能は徐々に均衡してきた印象があります。これはF1の“健全化”という点では歓迎すべき流れではあるものの、オーバーテイクが難しい鈴鹿のような伝統的テクニカルコースでは、結果としてレース展開がやや単調になりがちです。
今回の日本GPも、まさにその典型でした。スタートから中盤までは緊張感のある展開でしたが、大きなアクシデントや天候の変化もなく、戦略も定石通りの展開。残り10周を切ったあたりでは、「このままじゃ淡々と終わってしまうな……。せめて強めの雨でも降ってくれれば」と、つい邪な期待をしてしまったほどです。もちろん、現地で観戦している分には、F1特有のエンジンサウンドやサーキットの空気感に包まれているだけで十分楽しめるのですが、やはり観る側としては“ドラマ”がほしいところです。
ただし、希望はあります。来年2025年には、いよいよパワーユニット(PU)およびシャシーに関する大幅なレギュレーション変更が予定されており、マシンの設計思想も一新されることが予想されます。そうなると、これまでのトップチームと中堅チームの力関係が大きく変わる可能性があり、まさに“勢力図の書き換え”が起こるかもしれません。こうしたレギュレーション変更の初年度は、どのチームが新ルールにうまく適応し、どのチームが迷走するかが見どころとなり、F1ファンとしてはたまらなく楽しみな一年になるでしょう。
観戦費用の高騰にため息をつきつつも、鈴鹿で感じるマシンの轟音と振動、そして世界中のファンとともに共有する高揚感は、やはり現地観戦でしか味わえない“体験”です。来年もまた、この地で新時代のF1の幕開けを見届けたいと思います。

昨年に続き、サーキットホテルからのドライバーの出待ち。角田選手を含め、5人くらい間近で観られました。

角田レッドブル入り効果なのか、大入りのスズカサーキット。
それにしても外国人が多いです。私が見たところ、4割程度が外国人のような気がします。

土曜日は晴天でしたが、冷たい風が強く吹き、寒かったです。
FP3の観戦場所は、スプーン奥。

予選は、デグナーが見られる離れ小島的観戦場所。
西エリア用の新設場所かもしれません。

決勝の観戦場所は、200Rの辺り。
スプーンまで歩くのも嫌だし、ここだと突然の雨でも地下道が近くにあり、避難できそうだったから。
サーキット最寄りの伊勢鉄道の稲生駅が、レース終了後の帰宅者で大変な状態になっていたそうですね。サーキット内駐車場からクルマを出すのにも、1時間は優に掛かりました。サーキット側も、運営をもっと改善して欲しいですね

1965年 Honda RA272

1987年 Williams FW11B(鈴鹿PA内)

1987年 Williams FW11B(鈴鹿PA内)


2024年 Haas VF-24
2 件のコメント:
F1て迫力がありますね。かっこいいです。
northさん、コメントありがとうございます。
サーキットで間近でみるF1カーは、本当に迫力があります。
できれば、昔のようなエンジン音なら最高なんですけど。
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