私的評価
Amazonプライムオリジナルドラマ『BOSCH:LEGACY』シーズン3(全10話)を観ました。日本語題名は『ボッシュ:受け継がれるもの』です。シーズン3は全10話、Amazonプライムビデオでの視聴です。
なんと言っても面白いこのドラマ。Amazonプライムビデオで配信された今シーズンは、一週間に2話ずつ視聴することができました。これほど「来週が待ち遠しい」と感じたドラマは、今までそう多くはありません。第9話、第10話とファイナルを迎えるにあたり、観るのが楽しみである一方、終わってしまうことへの寂しさも感じていました。
しかし、最終話では、それまでの苦労が何だったのかと思えるほど、駆け足で事件が解決してしまった印象でした。ただ、私の見落としでなければ、まだ未解決の事件(ゲイの議員に関するもの)が残っており、それが気になって仕方ありません。
10年にわたり続いたハリー・ボッシュの物語も、ついに幕を閉じました。今はただただ、名残惜しく、寂しい気持ちでいっぱいです。
★★★★★
作品概要
監督はゼトナ・フエンテス、パトリック・ケイディ、アレックス・ザクシェフスキほか。製作総指揮・原作はマイクル・コナリー。
出演はタイタス・ウェリヴァー、マディソン・リンツ, ミミ・ロジャースほか。
マイクル・コナリー原作のロサンゼルス市警察刑事ハリー・ボッシュを主人公とするミステリー小説「ハリー・ボッシュ・シリーズ」のテレビドラマ化作品。7シーズン放映された『BOSCH/ボッシュ』の続編として放送されています。しかし、この「受け継がれるもの」もシーズン3で終了します。
作品の紹介・あらすじ
シーズン3のあらすじ
エピソード1 - 真相はひとつ
ボッシュはチャンドラーの地方検事選への出馬を脅かす深刻な事件に立ち向かうことになる。マディとヴァスケスは尾行強盗事件を追う。ボッシュがカート・ドックワイラーの不審死に関与している可能性が浮上し捜査が始まる。
エピソード2 - ボッシュの流儀
ボッシュは一家4人失踪事件を追う。チャンドラーは大口献金者の支持を自分にくら替えさせようと試みる。尾行強盗犯は捜査の手が迫る中、策を練る。ジミー・ロバートソンはボッシュの身辺を徹底的に調査する。
エピソード3 - 哀しみのブランケット
ギャラガー一家失踪事件の調査を続けるボッシュは、スティーブン・ギャラガーの事業に注目する。ヴァスケスとマディは尾行強盗の内輪もめから手がかりを得る。チャンドラーはボッシュとの関係が取りざたされ、選挙戦で不利になる。
エピソード4 - 黙秘
チャンドラーと陣営スタッフは討論会後の対応に追われる。マディとヴァスケスは、尾行強盗で盗まれた高級品に捜査の焦点を絞る。ボッシュは大陪審に出廷。ロバートソンとロペスは、プレストン・ボーダーズをロサンゼルスに移送し、証言させる。
エピソード5 - 政治屋の企み
ギャラガー一家失踪事件が複雑さを増す中、ボッシュは一家が迎えた結末を知ることになる。マディとヴァスケスは尾行強盗の一味にワナを仕掛ける。チャンドラーと選挙対策チームは地方検事選前に最後の追い込みをかける。ロバートソンとロペスの捜査を政治的な思惑が妨げる。
エピソード6 - 誤認逮捕
選挙から1ヵ月後、地方検事に就任したチャンドラーの初仕事は、警官殺しの被疑者を起訴することだった。ボッシュは犯行を立証するために協力する。尾行強盗事件の捜査が進展し、ヴァスケスは衝撃的な事実を知る。
エピソード7 - 一線を越えて
チャンドラーは警察本部長から非難される。ラテン系の身元不明遺体の事件が別の殺人事件に関連している可能性があり、ボッシュは調査を進める。一方モーはフィンバー・マクシェーンの居場所を突き止めようとする。マディは尾行強盗事件の捜査を続け、ヴァスケスはある疑惑への確信を得る。
エピソード8 - 仲間割れ
ボッシュとロペスは身元不明事件の捜査を進める。チャンドラーは検事局の部下たちの信頼を徐々に勝ち取っていく。マディとヴァスケスは尾行強盗グループの捜査に集中する。
エピソード9 - バッドランド
ボッシュはフィンバー・マクシェーンを捕えるため、かつての戦友を誘うが、マディは父親が危険な一線を越えてしまうことを心配する。ヴァスケスは、尾行強盗事件の悲しい結末と対峙する。チャンドラーは重大事件を自ら担当することになる。
エピソード10 - 花の娘たち
ボッシュは強盗殺人課のレネイ・バラードと対立しながら、“花の娘たち”連続殺人事件の殺人犯を次の犠牲者が出る前に捕まえようとする。
Prime Video
感想・その他
最終話に登場するのは、マギー・Q。映画『M:i:III(ミッション:インポッシブル3)』や『ダイ・ハード4.0』など、ハリウッド大作でその存在感を放ってきた彼女。さらに、テレビドラマ『NIKITA/ニキータ』では冷静かつ強靭な暗殺者ニキータを見事に演じ、世界中の視聴者を魅了しました。
彼女が演じるのは、レネー刑事。
そして、なんと彼女が主役となるスピンオフドラマの制作が、すでに水面下で進行しているとのこと。しかも、そのドラマの中では、あのハリー・ボッシュに助けを求める場面が描かれるという話も聞こえてきます。つまり、タイタス・ウェリヴァー演じるボッシュが、まだこの世界に留まり続ける可能性があるのです。長年シリーズを見守ってきたファンにとっては、嬉しい知らせと言えるでしょう。
とはいえ、だからこそ、というべきでしょうか。
スピンオフという新たな物語が動き出すのであれば、なおさら、この『受け継がれるもの(原題:Bosch: Legacy)』を、もう少しだけ続けてほしかった……。
このシリーズが丁寧に積み重ねてきたキャラクターたちの背景や信念、そして何より、ボッシュという男の不器用ながらも真っ直ぐな生き方。それらすべてが、終わりを迎えるにはあまりに惜しく、心にぽっかりと穴があいたような気持ちになってしまいます。
もちろん、新たな展開への期待もあります。
それでも、最終話を観終えた今、どこか名残惜しさが拭えないのです。

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