
私的評価
WOWOWの連続ドラマ『両刃の斧』を観ました。全6話、Amazonプライムビデオでの鑑賞です。
全6話、一気観して貴重な休日を1日潰してしまいました。それほど次話が観たくなる話の展開で、かっぱえびせん(♪やめられないとまらない)状態になること間違いなしです。主要人物がすべて怪しく思えるストーリーで何度も私は騙され、最後まで犯人(15年前の長女殺し)が分からないのがよかったです。ただ、ちょっと納得のいかない”殺人”ではありました。
★★★★☆
作品概要
原作は大門剛明の『両刃の斧』。監督は森義隆。
脚本は鈴木謙一。
主演は井浦新、柴田恭兵、その他出演者には風吹ジュン、高岡早紀、奈緒、坂東龍汰、波岡一喜、高橋メアリージュンほか。
2022年11月13日から12月18日まで、WOWOWの連続ドラマW枠にて放送されました。全6話。15年前に刑事の娘が殺された未解決事件の真相とは? 井浦新・柴田恭兵によるW主演のサスペンスドラマです。
作品の紹介・あらすじ
解説
本作ではW主演の井浦新と柴田恭兵が、現役刑事と元刑事を熱演する。柴田恭兵が演じる柴崎佐千夫は、15年前に長女を何者かに殺害され迷宮入りとなった事件を、退職後も妻の看病をしながら追い続ける元刑事。一方、井浦新が演じる川澄成克は、柴崎の元部下で、人生の師と仰ぐ柴崎のために事件の捜査を続ける所轄刑事。しかしそんな2人は、やがて捜査の中で対立を余儀なくされていく。川澄らが犯人と目される「ある男」にたどり着く一方で、独自捜査を続ける柴崎に「ある嫌疑」が掛けられて……。
刑事と元刑事、疑う側と疑われる側、立場の違う2人がぶつかり合う中で、事件は新たな様相を見せていく。愛する者を思う心が複雑に絡み合い二転三転するストーリーは、警察ドラマの枠にとどまらず人間ドラマとして涙を誘うこと必至!心揺さぶるサスペンスにご期待いただきたい。
あらすじ
捜査一課の刑事・柴崎の娘が刺殺体で見つかる事件が発生。警察組織を挙げての懸命な捜査が続けられるが、事件は迷宮入りとなった。しかし、事件から15年後、未解決事件の再捜査を専門とする専従捜査班が立ち上がったことで事態は急転。現場には不審な点が多く一向に進展しなかった捜査だが、事件を洗い直す中で犯人と目される「ある男」の存在が判明し、柴崎の後輩刑事・川澄らが動きだす。
一方、独自に真相を追う柴崎だったが、1本の電話をきっかけに、彼自身に「ある嫌疑」が掛けられることに……。疑念が渦巻く中、真相を追う川澄がたどり着いた真相とは?誰もが予想し得ぬ衝撃の結末が待ち受ける!
連続ドラマW
感想・その他

「ラクダ顔の容疑者」を演じた特な風貌の男――その役を演じていたのが、俳優の黒田大輔さんでした。顔には見覚えがありましたが、今回初めてその名前を知ることになりました。なんというか、その風貌からはなかなか結びつかない、端正で和風な名前に少々驚きました。
私の中では、黒田さんといえば「気持ち悪くて怪奇な役」が板についている印象です。良い意味で“人間の奥底”や“闇”を体現するような演技が持ち味で、見る者に不快感や緊張感を与えることにかけては随一と言えるのではないでしょうか。この『両刃の斧』では、そうした彼の得意分野が存分に活かされていました。理性を装いながらも、常にどこか壊れているような危うさを孕んだ人物。一見まともそうに見えるが、裏では強請を生業とし、倫理も常識も平然と踏みにじる。そんな異常性と知性が同居したキャラクターを、実に見事に演じきっていました。
それにしても、黒田大輔さん、2024年5月時点で46歳とのこと。もっと上かと思っていたので、正直なところ意外でした。それだけ演技の幅が広く、役の年齢や背景を自在に操っている証拠でもあるのでしょう。
改めて出演作を調べてみると、映画やドラマ、舞台にと途切れることなく出演し続けており、その多くが「脇役」ながらも非常に印象に残る役ばかり。作品の根底を支える存在として、制作者たちから重宝されているのがよくわかります。黒田大輔さんのような俳優がいるからこそ、作品全体にリアリティと深みが生まれるのだと痛感させられました。
『両刃の斧』自体も、重厚でシリアスな社会派ミステリーでありながら、人間の業や闇を丹念に描いた骨太な作品でした。その中で、黒田さんが演じたキャラクターは、単なる悪役にとどまらず、視聴者に“人間とは何か”を問いかけてくるような存在でもありました。
今後も、スクリーンの片隅で不穏な空気を醸し出し続けてほしい、そんな俳優さんです。
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