私的評価
映画『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』を観ました。レンタルDVDででの鑑賞です。
お気に入りの坂口健太郎くんが主演を務める映画ということで、公開を心待ちにしていました。もちろん、以前放送されていたドラマ版も欠かさず観ていて、その世界観や登場人物たちにすっかり引き込まれていたので、映画化の知らせを聞いたときは本当に嬉しかったです。
ただ、正直なところ、ラストには少しモヤモヤが残りました。物語としての余韻なのか、それとも意図的な余白なのか――観終わった後もしばらく考えさせられるような終わり方で、人によって解釈が分かれそうです。でも、そのモヤモヤも含めて、この作品の魅力の一つなのかもしれません。
何よりも、健太郎くんの魅力を存分に味わえる作品だったことは間違いありません。彼のファンとしては、それだけでも十分満足できる一本でした。
★★★☆☆
作品概要
監督は橋本一。原作は『シグナル』(韓国「tvN」製作)。
脚本は仁志光佑、林弘。
製作は萩原崇ほか。
製作総指揮は中畠義之、臼井裕詞。
主演は坂口健太郎、その他出演者に北村一輝、吉瀬美智子、木村祐一、池田鉄洋ほか。
2021年4月公開の日本映画です。テレビドラマとして放送された『シグナル 長期未解決事件捜査班』のその後を描いた劇場版となります。
作品の紹介・あらすじ
解説
韓国のサスペンスドラマを日本でリメイクし、2018年に放送されたドラマを映画化。現在を生きる刑事と過去を生きる刑事が謎の無線機を通じて協力し、巨大な陰謀に立ち向かう。主演の坂口健太郎、彼の相棒となる刑事役の北村一輝をはじめ、吉瀬美智子、木村祐一、池田鉄洋、青野楓がドラマ版から続投し、新たに杉本哲太、奈緒、田中哲司、伊原剛志らが出演。『探偵はBARにいる』シリーズなどの橋本一がメガホンを取った。
あらすじ
2021年東京。高速道路で起きたハイヤーの暴走事故で政府高官が死亡する。三枝(坂口健太郎)が所属する警視庁・長期未解決事件捜査班は、この事故が仕組まれた事件の可能性もあるとみていた。一方、2009年の東京でも政務官の交通事故死が頻発し、警察は事故として処理するが、大山(北村一輝)だけは違うのではないかと考えていた。そして23時23分、つながるはずのない無線機が鳴り始める。
シネマトゥデイ
感想・その他
吉瀬美智子さんは、現在46歳とのことですが、この『シグナル』では物語の中で25年ほど前、1995年当時の「過去」の場面が登場します。その過去パートで、吉瀬さんは20代の若い女性刑事を演じているのですが――その際の彼女の髪型が、なんとおさげ髪。これがですね……正直、ちょっと無理がありすぎて、観ていて戸惑ってしまいました。吉瀬さんが本来持っているクールな美しさや凛とした雰囲気とは少しちぐはぐで、まるで学園ドラマの生徒役のようなビジュアルには、思わず「いや、それはないでしょ」とツッコミを入れたくなってしまったほどです。とはいえ、そうした突っ込みどころも含めて、「別の意味での見どころ」と言えるのかもしれません。忘れがたい印象を残したことだけは確かです。
ただ、ふと冷静になって振り返ると、「あれ? 本当に映画版におさげ髪の吉瀬さんって出てきたんだっけ?」と、記憶が曖昧になってしまいました。おそらく、ドラマ版での吉瀬さんのおさげ姿があまりにもインパクトが強かったせいで、そのイメージが強く残っているのかもしれません。記憶と現実が入り混じってしまうほど、彼女の印象は鮮烈だったということですね。
そして物語の終盤――過去と未来を無線機でつなぎながら、時空を超えて共に事件を追い続けた三枝と大山、2人の刑事がようやく顔を合わせる「感動の再会」を心から期待していたのですが……その想いは、見事に裏切られてしまいました。
大山刑事は、そこにいたはずなのに、ラスト直前で忽然と姿を消してしまいます。おそらく、過去の出来事が変化したことによって、現在の時間軸にも影響が及び、未来そのものが書き換えられてしまったのでしょう。ドラマ版の最終回にも似た、余韻を残す終わり方でしたが、正直に言うと、スッキリしないまま映画が終わってしまった印象が拭えません。
ただ、その余韻が「まだ物語は終わっていない」「続編があるのでは?」という含みをもたせているようにも思えて、完全に物語から切り離されることなく、どこかでまた三枝と大山が再び交差する未来が来ることを期待してしまいます。観終えた後にも色々と思い巡らせてしまう、そんな“考察余地”を残した映画でした。
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