こういうとき、頼りになるのはやっぱりインターネット。さっそく「蛇口 水が出ない 原因」などのキーワードで検索してみると、よくある原因として挙げられていたのが「水栓コマ(ケレップ)の固着」でした。どうやら、長年使っていないと水栓内部の部品がサビや水垢で動かなくなってしまい、水の通り道を塞いだままになることがあるようです。
水栓コマとは、水道のハンドルをひねることで上下に動き、水の通水・遮断を制御する中核部品。いわば水道の心臓部です。これが固着してしまうと、ハンドルをいくら回してもバルブが開かず、水が出ないというわけです(図1参照)。

さっそく工具箱を引っ張り出して作業開始。まずは基本中の基本、水道の元栓をしっかりと閉めます。これを忘れると大惨事になりかねません。次に、水栓のハンドル部分を取り外し、上部ナットをモンキーレンチで緩めて外します。すると、内部に水栓コマが顔をのぞかせました。見た目には汚れやサビも少し確認できました。
問題の水栓コマをペンチでしっかりつかみ、慎重に引き抜こうとしたのですが、これがなかなかの難敵。かなりの力を込めてようやく取り外すことができました。やはり、コマが内部に固着していたのは間違いなさそうです。
コマを取り外してから、新品の水栓コマを差し込んでみると、ぷかりと水面に浮くような感覚があり、「ああ、こうやって水の流れを上下でコントロールしているんだな」と構造が直感的に理解できました。単純ながらよくできた仕組みです。

今回交換した部品は、水栓コマに加えて、三角パッキンと座金の3点セット(図2参照)。いずれも近所のホームセンターで調達でき、部品代は合計しても500円程度。たったこれだけで水栓が蘇るのですから、DIYの魅力を改めて感じさせられました。
組み直しを終えて元栓を開き、試しにハンドルをひねってみると——見事に水が出ました! 勢いも申し分なし。とりあえず原因を突き止め、無事に修理できたという達成感でいっぱいです。
野外水栓は使用頻度が少ないぶん、こうしたトラブルに気づきにくいもの。今回のように、自分で簡単に直せるケースも多いので、水の出が悪くなったり、まったく出なくなったりした場合は、まず水栓コマの確認をおすすめします。ちょっとした道具と知識があれば、誰でも挑戦できる作業です。何より、自分の手で直せたときの満足感は格別ですよ。

図1:Wikipedia(蛇口)

図2:水道部品アカデミー
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