私的評価
海外連続ドラマ『メイヤー・オブ・キングスタウン』のシーズン1から3(各10話)を観ました。それぞれのシーズンで全10話、Amazonプライムビデオでの視聴です。
とても面白くて、気がつけばシーズン1からシーズン3まで一気に観てしまいました。全30話というボリュームですが、各シーズンごとに明確な区切りがあるわけではなく、物語が一本の長いストーリーとして連続しているのが印象的でした。テンポの良さと緊迫感に引き込まれ、まさに「続きが気になって止まらない」作品です。
特にシーズン3では、これまで積み重ねてきた伏線や登場人物の関係性に一区切りがつき、ひとまずの終着点を迎えたような感覚がありました。この時点で物語が完結したとしても、十分に納得できる終わり方だったと思います。
しかし調べてみると、なんとシーズン4があるとのこと。どんな展開が待っているのか、まだまだこの物語の世界に浸れると思うと、嬉しい驚きです。続きを観るのが今から楽しみでなりません。
★★★★☆
作品概要
監督はガイ・ファーランド、クラーク・ジョンソン、ステファン・ケイ。製作総指揮はテイラー・シェリダン、アントワーン・フークア、デヴィッド・グラッサーほか。 脚本はテイラー・シェリダン、ヒュー・ディロン、マイクル・コナリー。
主演はジェレミー・レナー、その他の出演はダイアン・ウィースト、ヒュー・ディロン、トビー・バムテファ、テイラー・ハンドリー、エマ・レアード、エイダン・ギレンほか。
ミシガン州の架空の市キングスタウンには7つの刑務所があり、市の経済は刑務所に支えられている。マクラスキー家は囚人、ギャング、看守、警察、そして一般市民の間の利害を調整する事実上の「市長」として、市民と囚人の橋渡し役として街の平和を担い。シリーズは人種差別、不平等、腐敗をテーマに描かれています。現在観られるのはシーズン3までで、シーズン4もあるようです。
2021年にアメリカにて配信されたシーズン1の第1話は初日視聴者数が260万人を超え、当時のParamount+においてオリジナル脚本ドラマの最高視聴者数記録を更新する大ヒットスタートでした。
作品の紹介・あらすじ
シーズン1のあらすじ
マイクは殺された兄ミッチの後を継ぎ、刑務所に依存するキングスタウン市で囚人、看守、警察、ギャング、市民の橋渡しをする事実上の「市長」となる。元囚人であるマイクは黒人ストリートギャングのリーダーのバニーと友人関係を結び、様々な依頼を受けて礼金を受け取る。ロシアギャングのリーダーで囚人のマイロは、かつて強盗して埋めた金をマイクから取り戻すため、エスコートガールのアイリスを送り込み、彼女を痛めつけてマイクの同情心に訴える。マイクはアイリスを性虐待した白人ギャングを殺す。警察から子供を殺した重罪犯の処理を頼まれた囚人たちは対価を求めるも、マイクは看守に囚人たちの要求を退けさせて不満が溜まる。新人の看守が囚人を殺したために緊張が高まり、刑務所はロックダウンされる。普段は対立する白人、メキシコ系、黒人のグループは団結して暴動を起こして看守を殺し、マイクの弟で刑事のカイルと相棒のイアンも閉じ込められる。州兵とSWATが鎮圧する間にマイロは脱走する。
シーズン2のあらすじ
暴動ののち、囚人たちは仮設テントで暮らす。所内のリーダーたちが殺されたのちの無秩序により、所外でも暴力事件が多発するようになる。マイクは所内のリーダーを決めさせるため、警察やガールフレンドで地方検事捕のイヴリンらと協定を結び、4大ギャングの所外のリーダーたちを逮捕させ、すぐに釈放する約束で刑務所に入れる。だが地方検事が釈放を拒み、リーダーたちは釈放されずにアーリアン・ブラザーフッドの支配するアンカーベイ刑務所に移送される。メキシコ系のリーダーは殺され、バニーら他のリーダーたちは憤り、地方検事は暗殺される。マイクの奔走で釈放されたバニーは暴動鎮圧中に仲間を殺したSWATのロバートを襲撃する。釈放が遅れたアーリアン・ブラザーフッドのリーダーはマイクを襲撃させ、マイクは報復する。マイロがかつて盗んで埋めた多額の無記名債券が発見され、身を隠していたマイロは取り戻そうとする。アイリスは証人保護プログラムの束縛を嫌い、自ら望んでマイロの元に戻る。マイクは債券を渡す代わりにアイリスを取り戻し、逃げたマイロのヨットは爆発する。
シーズン3のあらすじ
Wikipedia
感想・その他
主演のジェレミー・レナーを初めて認識したのは、映画『ボーン・レガシー』でした。ただ、正直なところ、そのときは名前も顔も強く印象に残らず、俳優として意識するまでには至りませんでした。その後に観た彼の主演作『ウインド・リバー』では、作品自体のクオリティの高さに心を打たれ、「良い映画だった」という記憶は強く残っています。しかしながら、ここでも主演がジェレミー・レナーだったという記憶はなぜか曖昧で、後になって「あれも彼だったのか」と知るような始末でした。そんなこともあり、今回このドラマを観て、改めて彼という俳優の存在感や演技力を再評価する機会となりました。
ジェレミー・レナーは2023年1月、アメリカ・ネバダ州の自宅付近で除雪作業中、自ら所有する大型の除雪車(スノープラウ)にひかれるという重大事故に遭いました。報道によると30か所以上の骨折、肺の損傷、脚や胸部の深刻な外傷といった命に関わる重傷を負い、一時は集中治療室で生死の境をさまよう状態だったといいます。自身も「これはもう終わりかもしれない」と覚悟を決めたと語っており、その言葉の重みが事故の深刻さを物語っています。
そんな状況から驚異的な回復を遂げ、再びカメラの前に立った彼の復帰作が、このドラマのシーズン3です。事故の後とは思えないほど自然な演技で、痛々しさや不自然さは一切感じさせません。むしろ、その経験を経たことで彼の演技にはさらに深みが増したようにすら思えました。
ただ一つ、個人的に少し気になったのは、彼の身長です。公式プロフィールでは175cm程度とされていますが、他の出演者と並ぶシーンでは、彼がやや見上げるような構図が目立ちました。もちろん、役柄や演出の都合もあるかもしれませんが、映像作品においてはこうした見た目のバランスも少なからず印象に影響を与える要素のひとつだと感じます。
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