
「猫と自転車生活」というタイトルのブログである以上、この出来事を黙ってやり過ごすわけにはいきません。
昨日――2022年9月8日、我が家の猫・リンが、誰にも看取られることなく静かに旅立ちました。11歳でした。
ここ数か月、体調を崩しがちではありましたが、それでも食欲があったり、自力で動いていたりと、まだもう少し一緒にいられるものと思っていました。しかし、一昨日になって様子が急変。明らかに状態が悪化し、心のどこかで「もう長くないかもしれない」と感じながら、昨日の朝、後ろ髪を引かれる思いで仕事へ向かいました。
それでも、まさかその日のうちに、あっけなく逝ってしまうとは思いもよりませんでした。
トイレの近く、階段下の静かな場所で、リンは冷たくなっていました。おそらく最後の力を振り絞ってトイレに行こうとしたのでしょう。途中で力尽き、おしっこを漏らしたまま息を引き取っていました。
せめてもの救いは、亡くなる前日の晩、久しぶりに長い時間リンを抱きしめてやれたことです。しがみつくようにして、何度も名前を呼びながら、ただただ抱いていました。リンにとっては少し迷惑だったかもしれませんが、今となってはその時間が、私にとってかけがえのない別れの瞬間だったのだと思います。
もう一匹の猫、キイはというと――。箱に収められたリンの遺体に向かって、「シャー!」と低く唸りました。生前、リンはよくキイに唸っていましたが、キイがリンに唸り返すことはほとんどありませんでした。だからこそ、あのときのキイの反応は印象的でした。もしかしたら、キイにはリンが「もうこの世のものではない」と分かっていたのかもしれません。
いつもはリンに構ってもらいたくてついて回っていたキイですが、ここ数日はどことなく元気がないように見えます。気のせいかもしれませんが、何かを感じ取っているのだとしたら、それもまた切ないことです。
リン、11年間一緒にいてくれて本当にありがとう。
リンの存在は、私の生活の一部であり、心の拠り所でもありました。
もうその小さな姿を抱きしめることはできないけれど、リンと過ごした日々は、これからもずっと私の心に残り続けます。
天国でも、気ままに、マイペースに過ごしてくれていたらいいな。












近影の一枚

4 件のコメント:
二匹も飼っていらしたのですね。まだ11歳ざんねんでした
よいこ さん
コメント、ありがとうございます。
勝手に15歳位までは一緒にいられると思っていたのですが…。とにかく寂しいです。
愛するペットを失ったときの悲しさ、寂しさは、家族に劣らないと思えるくらい深いものです。
思い出をたくさんありがとうリンちゃん!
ロートレーさん
コメント、ありがとうございます。
キイもいますが、キイはキイであってリンではないんですよね。
前日まで、名前を呼ぶとしっぽをパタパタさせていたリンでした。
また、抱っこしてやりたいです。
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