私的評価
映画『ムーンフォール』を観ました。Amazonプライムビデオでの鑑賞です。
映画『アルマゲドン』のようなストーリで、しかも深みのない内容でガッカリしました。確かに派手なシーンは盛沢山ですが、そのシーンも目新しさが無く迫力もありませんでした。肝心の月が堕ちてくる理由が今一つよく分からなかったのですが、もう一度観る気は起きません。
あと、アメリカ映画にありがちな家族愛、親子愛の入れ方も今まで通りです。あれって、日本人の我々には違和感しかないと思うのですが、どうでしょうか。
月は人工物…、そんな奇想天外なストーリ、暇つぶしで観るには良い映画です。
★★☆☆☆
作品概要
監督はローランド・エメリッヒ。脚本はローランド・エメリッヒ、ハラルド・クローサーほか。
製作はハラルド・クローサー、ローランド・エメリッヒ。
主演はパトリック・ウィルソン、その他出演者にハル・ベリー、ジョン・ブラッドリーほか。
2022年のアメリカのSFアクション映画です。『インデペンデンス・デイ』や『デイ・アフター・トゥモロー』などの映画で知られるローランド・エメリッヒ監督が、1億5000万ドルという巨額の製作費を掛けて作ったディザスター映画となります。Amazonプライムビデオの独占配信です。謎の力により月が軌道から外れて地球と衝突する危機に瀕し、地球全滅を阻止するために寄せ集めのチームが愛する者を残し、命懸けのミッションに挑む姿が描かれます。
作品の紹介・あらすじ
解説
『インデペンデンス・デイ』シリーズなどのローランド・エメリッヒ監督が、地球と月が衝突する危機に直面した人々の様子をアメリカ航空宇宙局(NASA)協力の下で描いたSFパニック。月が軌道を外れ、地球に向かってくる中、NASAの副長官や元宇宙飛行士、陰謀論者らが奔走する。NASA副長官を『X-MEN』シリーズなどのハル・ベリーが演じ、『死霊館』シリーズなどのパトリック・ウィルソン、ドラマシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」などのジョン・ブラッドリーらが共演する。
あらすじ
月が軌道を外れ、数週間以内に地球に衝突することが判明。NASA副長官のジョー・ファウラー(ハル・ベリー)と、ある事故の責任を取ってNASAを辞めた元宇宙飛行士のブライアン・ハーパー(パトリック・ウィルソン)、そして自称天文学博士の陰謀論者K.C.ハウスマン(ジョン・ブラッドリー)は、あるミッションのために月へ向かう。一方、地球では最終手段として核爆弾の使用が検討されていた。
シネマトゥデイ
感想・その他
地球に迫る天体の異変をテーマにしたディザスターSF映画『ムーンフォール』。派手なVFXと荒唐無稽なストーリー展開が売りの作品ですが、観終えた後にはどこかモヤモヤした感覚が残りました。その原因のひとつは、やはり主演俳優たちの“もったいなさ”かもしれません。主役を演じたのはパトリック・ウィルソン。彼については、以前に観た映画『トレイン・ミッション』の感想でも触れましたが、どこか若き日のケビン・コスナーを彷彿とさせる、整った顔立ちの“正統派ハンサム”。端正なルックスと落ち着いた雰囲気を兼ね備えていて、主演としての風格も十分なのですが、どうにもブレイクしきれない印象が拭えません。出演作はそれなりに多く、演技も安定しているのに、なぜか“イマイチ感”が漂ってしまう。
正直、この『ムーンフォール』も、そんな彼にとってはあまりプラスに働かなかった作品のように思います。設定自体がぶっ飛んでいるのはSF映画としてアリだとしても、物語の構成が雑で、キャラクターの描き方も浅い。せっかくの主演なのに、彼の魅力を引き出しきれていないのが本当にもったいない。もし彼が本当に良質な脚本と演出に巡り会えば、一気にスターダムにのし上がれるポテンシャルはあると私は信じているだけに、なおさら残念に感じてしまいました。
一方で、物語の鍵を握る“陰謀論者”ハウスマンを演じたのが、ジョン・ブラッドリー。彼といえば、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の全シーズンを通して登場した、あのサムウェル・ターリー役が印象深い俳優です。『GOT』では内気で学者肌ながらも、芯の強さと知性で物語を支えた名脇役。そんな彼が、本作では「月は人工物だ!」という突飛な主張を信じて止まないオタク気質の男を好演しています。
最初はただの賑やかし的なキャラクターかと思いきや、実は真実を誰よりも早く察知していたキーパーソンであり、物語終盤には思わぬ役割を担う展開へと繋がっていきます。ジョン・ブラッドリーの風貌は年齢不詳な印象を与えますが、調べてみると1988年生まれ。『ムーンフォール』公開時点(2022年8月)ではまだ33歳という若さで、今後さらなる活躍が期待される俳優のひとりです。
映画そのものとしては、突っ込みどころが多く、ストーリーの整合性もやや難ありでしたが、それでも豪快な映像表現や地球規模のスケール感は、“考えるな、感じろ”的なB級SFとして楽しむには悪くない一本でした。ただし、主演俳優陣のキャリアにとっては、ちょっと複雑な一本かもしれません。
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