私的評価
映画『コンティニュー』を観ました。レンタルDVDでの鑑賞です。
映画の冒頭は、なにやら懐かしい80年代テレビゲーム風の文字が現れ、映画が始まります。映画の途中で分かるのですが、これは正しくテレビゲームなんです。主人公は、何度死んでも繰り返すことができる世界(タイムループ装置)に放り込まれ、その度に攻略方法を考え「コンティニュー」して次につなげる。そんな命懸け実体験のゲームなんです。
主人公は、とある敵が倒せなくて自暴自棄になったり、途中面倒になり自分で死を選んだりして、まるでゲームをしているようです。それでもところどころでヒント(アイテム)を見つけて、250回目くらいにコンプリートするわけです。しかし、そのタイムループ装置は、「コンティニュー」をし過ぎると世界破滅が訪れるという、非常に恐ろしいわけの分からない代物なんです。それを阻止するため、ループ無しの一発勝負に挑戦する主人公…。ただ、失敗した場合は世界が終わるのか、主人公だけが死んでしまうのか…、そのあたりがよく分かりませんでした。私的には、かなり面白い映画でした。
★★★★☆
作品概要
監督はジョー・カーナハン。脚本はクリス・ボーレイ、エディ・ボーレイ、ジョー・カーナハン。
製作はジョー・カーナハン、フランク・グリロ、ランドール・エメットほか。
主演はフランク・グリロ、その他出演者にメル・ギブソン、ナオミ・ワッツ、アナベル・ウォーリス、ケン・チョンほか。
2020年公開のアメリカのSFアクション映画です。死んでしまうと必ず繰り返される終わりのないタイム・ループ。そこから脱出しようとする元特殊部隊の男の奮闘を描く。
作品の紹介・あらすじ
解説
タイムループを題材にしたSFアクション。暗殺者の集団に襲われる一日を繰り返す元特殊部隊員が、そのループに隠された真相に迫る。メガホンを取るのは『クレイジー・ドライブ』などのジョー・カーナハン。『パージ』シリーズなどのフランク・グリロ、『ブルータル・ジャスティス』などのメル・ギブソン、『ルース・エドガー』などのナオミ・ワッツらが出演する。
あらすじ
元デルタフォース特殊部隊員のロイ(フランク・グリロ)は、朝目覚めた直後に謎の殺し屋たちに殺害されてしまう。だが、命を落としたにも関わらず、また同じ朝を繰り返す形で生き返っては殺される現象が続く。銃、爆弾、刃物と、さまざまな凶器と手口で殺されるが、科学者の元妻(ナオミ・ワッツ)からタイムループに関わる軍の極秘計画オシリスの存在を知らされる。手掛かりをつかもうと、ロイは計画の責任者である軍属科学者ヴェンター大佐(メル・ギブソン)を追う。
シネマトゥデイ
感想・その他
この作品には、“ラスボス”的な立ち位置でメル・ギブソンが出演しています。あの『マッドマックス』や『リーサル・ウェポン』シリーズなどで、強く激しい男を演じてきた彼の登場に、最初は「おおっ」と期待が高まりました。しかし、いざ映画が進んでみると、どうにもその存在感が薄く、拍子抜けしてしまいました。確かに立場としては黒幕的なポジションなのですが、思ったよりも圧倒的な強さや恐怖感が描かれておらず、登場シーンも決して多くはありませんでした。映画全体としてはテンポも良く、アクションにも工夫がある作品だっただけに、メル・ギブソンの使い方が非常にもったいなく感じられました。この役に彼が本当に必要だったのか――そう自問せずにはいられません。はっきり言ってしまえば、彼の起用は完全に“無駄遣い”だったと思います。かつての名優がちょい役のように使われるのは、少々残念な気がしました。
一方で、主人公ロイの元妻役として登場するのが、ナオミ・ワッツです。彼女の名前は映画ファンであれば何度も目や耳にしているはずで、実際にこれまで多くの話題作に出演してきた実力派女優です。にもかかわらず、いざ本作を観てみると、「あれ? この人がナオミ・ワッツだったのか」と驚くような印象の薄さがありました。
彼女は美人で演技力もあるのですが、どこかクセのない顔立ちのせいか、記憶に残りにくいところがあるのかもしれません。個性的な顔立ちというよりは、役柄によって雰囲気が大きく変わるタイプの女優さんなので、私のように「観ていたのに気づかなかった」という人も少なくないのではないでしょうか。もしかしたら、次に別の映画で見かけても、また同じように気づかないかもしれません。
全体として『コンティニュー』は、ループものの要素を活かしたユニークなアクション映画で、展開もスピーディーで楽しめましたが、名のある俳優たちの扱いについては、やや疑問の残る作品だったと言えるかもしれません。
0 件のコメント:
コメントを投稿