私的評価
映画『イップ・マン 完結』を観ました。レンタルDVDででの鑑賞です。
『イップ・マン 序章』(2008)
『イップ・マン 葉問』(2010)
『イップ・マン 継承』(2015)
『イップ・マン 完結』(2019)
『イップ・マン』シリースは計四作あり、順番にすべて観ております。始まりは何気なく観たシリーズ第一作目の「序章」でしたが、それがとても面白く記憶に残りました(ちょっと日本軍人がちょっと嫌なかたちで出てきますが、そこは映画だと割り切って観ましょう)。それからはAmazonプライムビデオで探し回り、「葉問」と「継承」を観ました。ただ、今作の「完結」は今までの作品と比べると、今一つだったように感じられました。とは言え、このシリーズがもう観られないと思うと、寂しい思い出いっぱいです。
★★★☆☆
作品概要
監督はウィルソン・イップ。脚本はエドモンド・ウォン。
製作はレイモンド・ウォン。
主演はドニー・イェン、その他出演者にウー・ユエ、ヴァネス・ウー、チャン・クォックワンほか。
2019年の香港映画です。あのブルース・リーの師匠と言われる武術家葉問(イップ・マン)を主人公としたシリーズ4作目のカンフー映画です。日本公開は2020年7月3日。
作品の紹介・あらすじ
解説
ブルース・リーの師匠だった武術家イップ・マンを主人公にしたアクション『イップ・マン』シリーズの完結編。サンフランシスコに渡ったイップ・マンの戦いが描かれる。第1作から監督を務めるウィルソン・イップが本作でも続投。『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』などのドニー・イェンのほか、スコット・アドキンス、チャン・クォックワンらが出演する。
あらすじ
1964年、愛する妻と死別したイップ・マン(ドニー・イェン)は、アメリカで暮らしているまな弟子のブルース・リーから招待され、息子と一緒にサンフランシスコに行く。イップ・マンは詠春拳の道場を開いたブルース・リーと再会するが、道場がチャイナタウンとアメリカ海軍の対立に巻き込まれてしまう。
*まえつね注:息子と一緒にアメリカには行ってませんでした。
シネマトゥデイ
感想・その他

この画像に映っている女性は、ドニー・イェン演じるイップ・マンの妻役を務めたリン・ホン(熊黛林)さん。中国出身で、現在は香港を拠点にファッションモデルや女優として活躍している方です。彼女の美しさは本当に際立っていて、ただスクリーンに登場するだけで思わずドキッとしてしまうほど。凛としたたたずまいと、どこか儚げな雰囲気が印象的で、個人的にはあのチャン・ツィイーさんよりも、断然タイプだったりします。洗練された美しさのなかに、やわらかさと芯の強さが同居していて、観るたびに惹きつけられてしまうのです。
残念ながら、今作には彼女の出演がありませんでした。そのことが発覚したときのがっかり感といったら……まるでお気に入りの料理から大事な具材がひとつ抜け落ちてしまったかのような、そんな物足りなさを覚えました。物語の重要な要素である「妻」という存在が、リン・ホンさんの演技でこそ深く心に届いていたのだと、改めて気づかされました。
彼女の身長はなんと179cmもあるそうで、主演のドニー・イェンさん(173cm)より6cmも高いんです。それでも二人が並んだときのバランスが不思議と自然で、むしろ堂々としたその姿が、イップ・マン夫妻の誇り高い生き様とどこか重なって見えたのが印象的でした。
とくに記憶に残っているのが、シリーズ第3作『イップ・マン 継承』での、あのダンスシーンです。病に伏す妻の願いを叶えるため、イップ・マンが彼女と一緒にゆっくりと踊る――ただそれだけのシーンなのに、そこには長年寄り添ってきた夫婦の深い愛情と、静かに迫る別れの予感とが交錯していて、観ているこちらの胸も締めつけられるようでした。
私はその場面を観ながら、必死に涙をこらえていましたが、頭の中にはなぜかユーミンの「5cmの向う岸」のフレーズが何度も何度も流れていました。言葉にできない想いを、メロディが代弁してくれているようで――まるで、その場面に自分自身の思い出が重なっていくような、不思議な感覚でした。
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