私的評価
映画『弥生、三月-君を愛した30年-』を観ました。Amazonプライムビデオでの鑑賞です。
恋愛映画はあまり観ませんが、妻が観ていたので一緒になって観てみました(途中からは長男も参加)。波瑠も成田凌もあまり好きな俳優ではありませんが、なかなか面白い映画でした。なにが良かったのか。それは30年間という長い年月を描いた物語の中でも、3月だけにスポットを当てていたことです。卒業式、別れに再会、Jリーグの契約解除、そして震災…。出会いと別れの季節にスポットを合わせ、なかなか面白い見せ方でした。
一つとても残念だったのは、サクラ(杉咲花)のお墓です。時代劇じゃあるまいし、桜の木の下にお墓が一つ。それも30数年経ってもキレイなままなのです。
★★★★☆
作品概要
監督・脚本は遊川和彦。製作は藤田浩幸、市川南。
主演は波瑠、成田凌、その他出演者に杉咲花、岡田健史、小澤征悦、岡本玲、黒木瞳ほか。
2000年3月公開の日本映画です。脚本家である遊川和彦のオリジナル脚本による第2回監督作品となります。出会いから30年間、一途に互いを愛し続けた波瑠と成田凌演じる2人の男女の恋愛ドラマです。
作品の紹介・あらすじ
見どころ
ドラマ「家政婦のミタ」「同期のサクラ」などの脚本家・遊川和彦が監督を務めたラブストーリー。長きにわたる男女の恋愛模様を、3月の出来事だけで紡ぐ。『流れ星が消えないうちに』などの波瑠と『カツベン!』などの成田凌がカップルを演じ、杉咲花、岡田健史、小澤征悦、黒木瞳らが脇を固める。
あらすじ
高校時代に運命的に出会った結城弥生(波瑠)と山田太郎(成田凌)は惹(ひ)かれ合っていたが、親友のサクラ(杉咲花)の死によって思いを伝えられず、別々の人生を歩む。彼らは互いに違う相手と結婚するが、夢に破れ、大切なパートナーを亡くすなど、生きる希望を見失うほどのつらい現実が待っていた。あるとき二人のもとに、亡くなったサクラからメッセージが届く。
シネマトゥデイ
感想・その他
タイトル通り、主人公の二人が歩んだ30数年にわたる時間を描いた作品です。出会い、すれ違い、再会、そしてまた別れ──そんな人生の節目が次々と描かれますが、やはり2時間弱という映画の尺では、その年月の重みを十分に描き切るのは難しいと感じました。観終えてまず思ったのは、「これは連続ドラマで観たい」ということです。人物の背景や関係性、人生の転機となった出来事をもっと丁寧に掘り下げられれば、登場人物への感情移入も深まり、物語全体の厚みが増すはずです。
もしドラマ化されるなら──キャストは大胆に一新してみたいところです。若いころの弥生は、高畑充希さんの瑞々しい演技で見たい。そして太郎役には、高良健吾さんの自然体で透明感のある存在感がぴったりだと思います。中年以降の弥生には、落ち着きと芯の強さを兼ね備えた安田成美さんを。太郎役は、大沢たかおさんの穏やかさと包容力で描くのが理想です。なお、サクラ役だけは杉咲花さん続投で。彼女の持つ純粋さと芯の強さは、この物語に欠かせません。
映画としても十分に楽しめる作品ではありますが、「この人はどうしてこういう選択をしたのか」「この出来事が二人にどう影響したのか」といった細部がもっと知りたくなる。だからこそ、じっくり時間をかけて描く連続ドラマとしてもう一度観てみたい──そう強く感じさせられる一本でした。
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