立川志の輔主演、映画『ねことじいちゃん』のあらすじ・感想など

私的評価

映画『ねことじいちゃん』を観ました。
レンタルDVDでの鑑賞です。

正直なところ、この映画は柴咲コウさんと、愛らしいネコたちの姿を楽しむ作品といった印象です。派手なストーリー展開はありませんが、ゆったりとした時間の中でキャラクターたちの穏やかな日常や、ネコとの触れ合いが丁寧に描かれていて、心がほっこりと温まります。柴咲コウさんも自然体で出演されており、以前よりも少し大人の落ち着きを感じさせる演技で、役柄に柔らかさと深みを加えていました。

そしてエンドロールを観ていて気づいたのですが、舞台は「佐久島」。そう、あの美しい島は私の愛知県にある佐久島だったのです。映画の画面に映る穏やかな海やのどかな風景、色づいた草木の美しさに見覚えがあり、思わずニンマリしてしまいました。地元の風景がスクリーンに広がることで、物語の温かさが一層リアルに感じられました。

全体として、派手な演出や劇的な展開はなくとも、ネコと人とのゆったりとした触れ合い、穏やかな日常、そして美しい佐久島の風景が心に残る、ほのぼのとした優しい映画でした。

★★☆☆☆

作品概要

監督は岩合光昭。
脚本は坪田文。
原作はねこまきの「ねことじいちゃん」。
製作は深瀬和美、永井拓郎等。
出演は立川志の輔、柴咲コウ、柄本佑、田中裕子、小林薫です。

2019年の日本映画です。監督は、日本人のとしては初めて『ナショナルジオグラフィック』誌の表紙を2度も飾った岩合光昭さん。この映画は、初監督作品となります。

作品の紹介・あらすじ

解説
ドキュメンタリー番組「岩合光昭の世界ネコ歩き」などで知られる動物写真家・岩合光昭の映画初監督作。ねこまきの人気コミックを基に、猫と暮らす70歳の元教師が、親しい友人の死や自身の体の不調などに直面するさまを描く。周囲から頼られる存在だが家では猫の言いなりな元教師を、映画初主演となる落語家の立川志の輔が演じる。ヒロインは、NHKの大河ドラマ「おんな城主 直虎」などの柴咲コウ。

あらすじ
2年前に妻を亡くした70歳の大吉(立川志の輔)は、友人たちに囲まれ、飼い猫のタマの散歩と妻が残したレシピノートの作成が日課の自由気ままな生活を楽しんでいた。だが、親しい友人が亡くなり、自身の体にも変調を覚えた矢先、タマがどこかに行ってしまう。

シネマトゥデイ

感想・その他

監督の岩合光昭さんといえば、やはりネコ。私もNHKの「世界ネコ歩き」はよく観ていますが、ネコを撮影させたら、まるでムツゴロウさん以上の腕前ではないかと思うほどです。画面に登場するネコの大半はポッチャリ系で、その愛らしさに思わず頬が緩みます。そして驚くのは、その表情や仕草の豊かさ。まるで人間顔負けの演技を熱演しているかのようで、カメラを通してもしっかりと物語に存在感を与えています。

我が家の二匹のネコと比べると、その差は歴然です。我が家のネコたちは家族以外の人間にはほとんど姿を見せません。インターホンが「ピンポーン♪」と鳴ると、スッと飛び起きて二階へ一目散。触ろうとしても簡単には近づけない、かなりのシャイっ子たちです。その点、この映画に出てくるネコちゃんたちは本当に素晴らしい。人間との距離感や感情のやり取りが自然で、画面を通してもその愛らしさや個性が伝わってきます。

特に印象的だったのは、堤防で夕日を眺めるじいちゃんに寄り添うタマのシーン。じっと寄り添いながらも、目や仕草でしっかりと感情を伝える演技は、思わず胸が熱くなりました。ネコの存在が物語に温かみと深みを加えており、改めて「ネコって、こんなにも表現力豊かなんだ」と感心させられました。

全体として、岩合監督ならではの、ネコへの愛情と観察眼が光る、心温まる作品でした。

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