Amazonオリジナル『EAT. RACE. WIN.』のあらすじ・感想など


私的評価

Amazonオリジナルドキュメンター『EAT. RACE. WIN.』を観ました。
Amazonプライムビデオでの視聴です。

タイトルが示すように、「食べて、走って、勝つ」という自転車ロードレースの舞台裏に迫る内容で、料理とスポーツの意外な接点が描かれています。

この作品は、プロロードレースチーム「オリカ・スコット(現チーム・ジェイコ・アルウラー)」の2017年ツール・ド・フランスでの戦いを追ったドキュメンタリーです。特に注目すべきは、チームの専属シェフであるハンナ・グラントがいかにして選手たちのパフォーマンスを最大限に引き出す食事を準備していくのか、そのこだわりや工夫が詳細に描かれている点です。単なる栄養補給ではなく、「勝つための料理」がどのように生まれるのか、そのプロセスには思わず見入ってしまいます。

ドキュメンタリーの前半は、この“食”のパートが中心。新鮮な食材の調達から、過酷な移動スケジュールの中での調理、そして選手ごとの体調や嗜好を考慮したメニュー構成など、ロードレースの裏側にこんな世界があったのかと驚かされます。

一方で後半は、選手たちがレース中に過ごす移動バスの中の様子や、監督が乗るチームカー内でのやり取りなど、ロードレースファンにはたまらない“現場の空気”が伝わってきます。リアルタイムで交わされる無線の指示や、レース直後の選手の本音、戦略ミーティングの一コマなど、普段は見ることのできない舞台裏の人間ドラマが展開され、こちらも非常に見応えがあります。

自転車ファンはもちろん、スポーツにおける食の重要性に興味がある方にとっても、一見の価値あるドキュメンタリーだと感じました。

★★★★☆

作品概要

Amazonビデオで2018年の配信されました。全6話。
もうちょっとなんとかならないのかと思う邦題は『食べて 走って 勝って~レースに勝つための食事~』です。

このドキュメンタリーの舞台は、世界で一番有名は自転車レースである2017年度のツール・ド・フランス。それに出場したUCIプロチームのオリカ・スコット(2018年はミッチェルトン・スコット)の専属女性シェフ・ハンナ・グラントに焦点を当てたドキュメンタリー番組です。

作品の紹介・あらすじ

「食べて 走って 勝って ~レースに勝つための食事~」では、世界が注目する年に1度の大会ツール・ド・フランスに隠された、ある挑戦を追う。それは、競技界で最高の料理人として知られるハンナ・グラントが、オーストラリアのプロチームであるオリカ・スコットに“勝つための食事”を提供するという、もう1つのレース。21日間のレースで限界まで力を出し切るために欠かせないものをハンナが教えてくれる。

Amazon Prime video

感想・その他

私は今まで、選手たちは滞在したホテルが用意した食事をたべているもんだと思っていました。でも考えれば分かりますが、自転車レーサーはそこらに売っている食べ物をなにも考えずに食べられないんですね。薬物検査で陽性が出てしまったら大変ですから。多分、そういうこともありチームは専属のシェフを雇って料理を作ってもらっているんでしょう。このハンナ・グラントも食材の調達の時には、農薬を使っているのかどうかをとても気にしていました。

食材の調達も、事前に購入している訳ではなく、その日その日で調達しているんです。テレビでレースだけを見ているだけは絶対に分かりませんが、選手が走るルートとは別に、その他スタッフがゴール地点まで行くルートも決められています。そのルート近くの農場や市場、チーズ工場にワイン製造所などに寄り、食材を求めていました。その彼女らが乗るのが、赤い「ハンナ・グラント」と書かれた厨房がついた大きな専用調理車。これに乗って、選手たちと一緒に各地を回ります。

このドキュメンタリーの中で、特に印象深かったのが、とある選手の言動。マッサージを受けながら「早く終わらして家に帰りたい…」と言って目頭を拭っていたこと。ツールに出場することは名誉なことなんでしょうけど、それを早く終わらせたいと思わせる過酷さが、このレースにはあるんでしょう。
また、家族に会えない一か月も辛いんでしょうね。

このツールで新人賞と総合7位を獲得したオリカ・スコットのサイモン・イエーツは、今年(2018年)のブブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝しました。監督もハンナも喜んでいることでしょう。

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