エイドリアン・ブロディ主演、映画『クリーン ある殺し屋の献身』のあらすじ・感想など

私的評価

映画『クリーン ある殺し屋の献身』を観ました。
Amazonプライムビデオでの鑑賞です。

観始めて間もなく、以前にも一度観た作品であることを思い出しました。しかし、肝心のストーリーや展開はほとんど記憶に残っておらず、そのまま視聴することにしました。

全体を通して、北欧映画を思わせる重苦しく陰鬱なトーンが支配している映画です。物語の内容だけでなく映像表現も終始暗く、色彩は抑えられ、観ていて気分が晴れるような要素はほとんどありません。肝心のアクションシーンですら照明が極端に落とされているため、誰が何をしているのか分からない状態でした。

内容としては、どこか映画『イコライザー』や『レオン』を思わせる要素があります。"過去の懺悔"から、ある少女を助けるため静かに、そして暴力で正義(?)を貫いていく構図には既視感もあります。ただ、その描き方はかなり抑えめで、派手さよりも雰囲気を重視しているように感じました。

エイドリアン・ブロディが醸し出す、暗さ、静けさに渋さ、それを楽しめる人には響くかもしれません。しかし、爽快感のあるアクションや分かりやすい展開を期待すると、やや消化不良に感じる一本です。

★★★☆☆

作品概要

監督はポール・ソレット。
脚本はポール・ソレット、エイドリアン・ブロディ。
製作はポール・ソレット、エリオット・ブロディ、ダニエル・ソリンジャー。
主演はエイドリアン・ブロディ、その他の出演者にグレン・フレシュラー、リッチー・メリット、ミケルティ・ウィリアムソン、チャンドラー・アリ・デュポンほか。

本作は、20221年に公開のアメリカのアクション・スリラー映画です。主演のエイドリアン・ブロディが、脚本と音楽も手掛けています。

作品の紹介・あらすじ

解説
『プレデターズ』などのエイドリアン・ブロディが製作、脚本、音楽、主演を務めたアクション。清掃人という表の顔を持つ殺し屋が、ある少女と心を通わせたことでギャングとの戦いに身を投じる。メガホンを取るのは『キラー・ドッグ』でもブロディと組んだポール・ソレット。『ジョーカー』などのグレン・フレシュラー、『ホワイト・ボーイ・リック』などのリッチー・メリットのほか、チャンドラー・アリ・デュポン、ミケルティ・ウィリアムソンらが共演する。

あらすじ
深夜の街でゴミ回収車を走らせる、クリーン(エイドリアン・ブロディ)と呼ばれる男。廃品や廃屋の修繕修理を趣味にする寡黙な彼だが、その正体はすご腕の殺し屋だった。あるとき、心を通わせる少女ディアンダが麻薬ギャングに連れ去られ、彼女の救出に向かったクリーンはギャングを徹底的に痛めつける。しかし、その中にギャングを率いるマイケルの息子がいたことから、一転して追われる身に。警察とも癒着するマイケルの組織に追い詰められたクリーンは、銃を手に反撃に挑む。

シネマトゥデイ

感想・その他

私的な評価の中で触れた「過去の懺悔」とは、主人公がかつて殺し屋という仕事に身を置いていたがゆえに、その因果が巡り巡って最愛の娘を失ってしまった、という点を指しています。彼の背負う罪と後悔が、この映画全体に重苦しい影を落としているのは間違いありません。

ただ、その娘がなぜか黒人の少女として描かれている点には、正直なところ最後まで引っかかりを覚えました。養子なのか、妻が黒人でハーフの子なのか、あるいは妻の連れ子なのか――物語の本筋とは直接関係ないはずなのに、ついそんな細かな設定をあれこれ想像してしまいます。なぜ娘役を黒人の子にしたのか、その配役にどんな意図があったのか。作品を観終えた今でも、その疑問は完全には解消されず、少しもやもやした気持ちが残っています(笑)。

映画の中で、もし妻の姿や家庭の背景がもう少しでも描かれていれば、こうした余計なことを考えずに済み、より純粋に物語へ没入できたのではないか――そんな思いを抱かせる点も含めて、この作品は印象に残る一本でした。

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