これまではホイールナットの脱着に十字レンチを使用しており、取り外しの際はかなり力を込めないと緩まない状態でした。これは取り付け時に、走行中にタイヤが外れてしまうのではないかという不安から、どうしても必要以上に力をかけて締め付けてしまっていたことが原因だと思います。
今回は、まず一度ホイールナットを緩め、その後SIG-T101を使って改めて締め付けを行いました。
愛車エブリイ（DA17V）で、規定の締め付けトルクである85N･mに設定して作業しましたが、想像以上に軽い力で「カチッ」という作動音が鳴り、正直なところ拍子抜けする感覚がありました。これはレンチの長さ（全長が約40cm）によるてこの原理の影響もあるとは思いますが、これまで自分がいかに強く締め過ぎていたかを実感する結果となりました。
もっとも、規定トルクで締め付けたからといって、心理的にすぐ安心できるかというと、そう簡単でもありません。あまりにも軽い感触で締め付けが完了してしまうため、「本当にこれで大丈夫なのか」「もう少し締め込んだ方が良いのではないか」と、つい不安になってしまいます。
ホイールナットは、トルクが弱すぎても強すぎても危険と言われています。 緩すぎれば走行中にナットが緩み、最悪の場合はホイール脱落につながる可能性がありますし、締め過ぎればハブボルトが伸びたり疲労して、折損や脱輪のリスクが高まります。 つい「念のため、もうひと締め…」とやりたくなりますが、規定トルクを超えればそれがそのままオーバートルクになってしまうので、クリックが出たところで潔く手を止めるのが正解のようです。
規定トルクでしっかり管理された状態が、安全性と部品寿命の両方を守るいちばんの近道です。 あとは、取り付け後にある程度走行してから（目安として100km程度）増し締めをしておくと、なじみによるトルク抜けもフォローできて安心感がぐっと高まります。 SIG-T101のおかげで、これからは「力任せ」ではなく「数値で管理するタイヤ交換」ができそうです。
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