私的評価
WOWOWの連続ドラマ『密告はうたう2 警視庁監察ファイル』を観ました。全6話、TVerでの鑑賞です。
シーズン1の時にも感じたことだが、松岡昌宏が演じる主人公・佐良にどうしても感情移入できないのです。それが松岡昌宏の演技なのか、脚本による人物設定なのかは分かりませんが、観ているとイライラしてしまう主人公なのです。全編に渡って重苦しい雰囲気が漂いますが、さすがWOWOWです、とても面白いドラマです。
シーズン1の謎解きも回収され、すっきりした終わり方でした。
★★★★☆
作品概要
原作は伊兼源太郎の『ブラックリスト 警視庁監察ファイル』『残響 警視庁監察ファイル』(実業之日本社刊)。監督は内片輝、山本大輔。
脚本は鈴木謙一。
主演は松岡昌宏、その他出演者には仲村トオル、池田鉄洋、泉里香、浜中文一、眞島秀和、村上淳、渡辺いっけいほか。
2024年8月11日から9月29日まで放送されたWOWOW『連続ドラマW』です。警視庁人事一課監察係(警察の中の警察)の主人公たちが、容疑者は全員警察官という状況の中、警察の「最後の砦」を守っていく。
作品の紹介・あらすじ
解説
伊兼源太郎による傑作警察ミステリーをドラマ化し、2021年8月からWOWOWで放送・配信した「連続ドラマW 密告はうたう 警視庁監察ファイル」に待望の続編が登場!“警察の中の警察”とも言われ、4万人を超す警視庁職員の不正を取り締まる警視庁警務部人事一課、通称“ジンイチ”の内部捜査を緊迫感あふれるタッチで描く。
キャストは、主人公のジンイチ監察係員・佐良正輝役の松岡昌宏、そして泉里香、池田鉄洋、仲村トオルが前作から引き続き出演。さらにサイバーセキュリティ対策本部より異動してきた若手監察係員役で浜中文一、監察係の班長役でマキタスポーツが加わり、新たな陣容でジンイチが動き出す!佐良がジンイチに配属されてから2年。本作では佐良が初めて指揮を執り、1通の密告により浮上した「特殊詐欺捜査の情報漏洩事案」に取り組む。調査はやがて、警察の存在意義を揺るがす“組織の陰謀”へと行き着き、前作で明らかにならなかった佐良の後輩・斎藤(戸塚祥太)が殉職した事件の核心へと迫ってゆく。 容疑者は全員警察官。佐良たちは警察の「最後の砦」を守れるのか?従来の警察ドラマとは一線を画す、重厚なサスペンスが幕を開ける!
あらすじ
ある日、警視庁人事一課(通称:ジンイチ)に1通の密告文が届く。捜査二課が追う特殊詐欺犯罪の捜査情報が何者かによって漏洩しているとされ、捜査を指揮する管理官の関与をもにおわせる内容だった。ジンイチに配属されて2年がたつ佐良(松岡昌宏)は、上司の能馬(仲村トオル)と須賀(池田鉄洋)に呼び出され、実態解明の指揮を執ることを命じられる。1年前にジンイチに配属された皆口(泉里香)、班長の原西(マキタスポーツ)、そして新たに異動してきた毛利(浜中文一)とともに、管理官の行動確認(尾行)を開始する。管理官の不可解な行動から、ある推論を立てる佐良。しかしそんなさなか、捜査資料の情報がネットで拡散され、佐良たちも危険にさらされる事態に発展する……。
連続ドラマW
感想・その他
渡辺いっけいと池田鉄洋副総監役で出演していたのが、1962年生まれの俳優・渡辺いっけいさんでした。私自身とほぼ同年代ということもあり、当初の印象よりもずっと若々しく感じられて、少し驚きました。彼の存在を最初にしっかりと認識したのは、NHKの朝ドラ『ひらり』でした。当時は「この人誰だろう?」くらいの感覚だったのが、気づけばテレビや映画で見かけない日はないほどの売れっ子に。あれよあれよという間に、実力派俳優としての地位を確立していったのを、まるで身内のような気持ちで見守ってきた記憶があります。
試しにWikipediaで出演作を調べてみると、その膨大な数に圧倒されます。舞台・テレビ・映画・ナレーションと、ジャンルを問わず幅広く活躍しており、改めてその存在感と信頼感の厚さがうかがえます。
そんな渡辺さんが今回演じたのは、彼自身も「嫌になるほど」と語るような、非常にクセの強い悪役。善人の面影は一切なく、視聴者の感情を逆撫でするような狡猾さと不気味さを絶妙に表現していました。思わずテレビの前で「このヅ〇が!」と声を上げてしまったほど(もちろん愛あるツッコミです)。それだけ演技に引き込まれたということでしょう。
そして、このドラマで最も印象に残ったのが、池田鉄洋さんの存在です。独特の話し方、立ち振る舞い、そしてどこか憎めないキャラクター造形。どんな役でも「池田鉄洋らしさ」がにじみ出るのに、決して作品の邪魔をしないバランス感覚はさすがです。今回の役どころも、他のドラマでは見たことのないような強烈なキャラクターで、彼にしか出せない空気感を存分に味わうことができました。このドラマの池田さんはとにかく格好いいです。まさに“一見の価値あり”の好演でした。
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