
ウォーキングがてら、熱田さん――熱田神宮へ、お神札(おふだ)を授かりに行ってきました。冬本番の空気が肌を刺すような寒い一日ではありましたが、ダウンに手袋、ネックウォーマーと防寒対策は万全。凛とした冷気の中に身を置くと、なんとも背筋が伸びるような気分になります。
目的地へは、真っすぐ向かってもよかったのですが、せっかくのウォーキングなので、いつものお気に入りのルート――「七里の渡し」経由で向かうことにしました。このルートは、歴史の香りがほんのりと漂っていて、何度歩いても飽きることがありません。

七里の渡し跡を過ぎて、北東へおよそ200メートルほど歩くと、あの有名な「あつた蓬莱軒 本店」が見えてきます。近づくにつれて、どこからともなくふわりと香ばしいうなぎの香りが漂ってきて、それだけでお腹が鳴りそうになります。お店の前には既に長蛇の列。熱田神宮の方角から、次から次へと人が歩いてきていて、たぶんその多くが蓬莱軒を目指しているのでしょう。
「この寒空の下、みなさん、いったいどれくらい待てば、うなぎにありつけるんだろうか…」などと思いつつ、人混みをすり抜けて先を急ぎます。それにしても、あの匂いは罪ですね。立ち止まって吸い込みたくなるほどの食欲をそそる匂いです。
ちなみに、恥ずかしながら私はこれまで一度も蓬莱軒の「ひつまぶし」を食べたことがありません。地元に住んでいながら、有名店というだけでなんとなく足が遠のいてしまっていたのかもしれません。でも、こうして何度もその前を通るたびに、「今度こそは」と思うのですが、結局まだその「今度」がやって来ていません。
そうこうしているうちに、鳥居が見えてきて、いよいよ熱田神宮へ。神域に一歩足を踏み入れると、先ほどまでの喧騒がまるで嘘のように静まり返り、空気がピンと張りつめているのがわかります。冬の澄んだ空気に神社の荘厳さが映え、身が引き締まる思いです。
お神札をいただいたあと、拝殿の前で静かに手を合わせ、今年一年の無事と家族の健康を祈って帰路につきました。冷たい空気の中に差し込む午後の陽射しが、どこか神々しく感じられる一日でした。

0 件のコメント:
コメントを投稿