私的評価
映画『おにいちゃんのハナビ』を観ました。レンタルDVDでの鑑賞です。
一押しの男性俳優である高良健吾さんの主演映画で、レンタルビデオ店で見つけてしまったので、借りない訳にはいけませんでした。
誰もが予想できるよくあるストーリーですが、それが「作り話」でなく実話だと思えば感じ方がまったく違い、とても胸に染み入る映画となっています。映画のタイトルである『おにいちゃんのハナビ』が、お兄ちゃんが妹のために上げる花火だけでなく、妹がお兄ちゃんのために上げる花火であるのが分かるエンディング、これにはやられました。
★★★★☆
作品概要
監督は国本雅広。脚本は西田征史。
製作は加藤悦弘、小松万智子。
主演は高良健吾と谷村美月、その他出演者に大杉漣、宮崎美子、剛力彩芽、岡本玲、佐藤隆太、朝加真由美、佐々木蔵之介、塩見三省ほか。
2010年9月25日公開の日本映画です。新潟県小千谷市片貝町を舞台にした実話に基づいて描かれた作品です。病気の妹に勇気づけられた兄は、妹のためにある決意をします。
作品の紹介・あらすじ
解説
年に一度打ち上げられる花火に思いを託す余命わずかな少女と兄のきずなを描く感動のトゥルーストーリー。『ソラニン』などで一躍人気俳優となった高良健吾が、妹から生きる勇気をもらい、引きこもりから再生する兄を演じている。白血病と闘う妹役の谷村美月が、頭髪を丸刈りにして撮影に臨んだことも話題に。実力派二人の熱演と、涙なくしては観られないクライマックスが感動を呼ぶ。
あらすじ
病弱な16歳の華(谷村美月)の療養のため、新潟県の小さな町に5年前に引っ越してきた須藤一家。毎年、世界一の花火が打ち上げられる“片貝花火まつり”の日、急性白血病による半年間の入院生活を終えた華は、兄の太郎(高良健吾)が自室に引きこもっていることを知り、町の成人会に参加させようとする。
シネマトゥデイ
感想・その他
この映画は、2022年の現在から12年前、つまり2010年頃に制作された作品です。当時はまだ大杉漣さんがご存命で、映画やテレビドラマに精力的に出演されていた全盛期でした。その頃の大杉さんの存在感や演技力は圧倒的で、スクリーンに映るだけで作品に深みを与えていたことを思い出します。そして、この作品で私が真っ先に気づいたのは、何と言っても剛力彩芽さんの姿でした。彼女はその後、テレビで見かけることがぐっと減ってしまいましたが、一時期はまさに“毎日のように”ドラマやバラエティに出演し、その明るい笑顔と独特の存在感で注目を集めていました。今思えば、この映画に出演していたのは、そんな彼女がまだブレイクする前の、初々しく瑞々しい時期だったのだなと感じます。彼女の若々しい演技や表情は、今見るとなんとも微笑ましく、貴重な映像と言えるでしょう。
また、この映画のクライマックスを彩る花火大会のシーンは、新潟県小千谷市片貝町で毎年開催される秋祭りを舞台にしています。片貝まつりは400年以上もの歴史を持つ伝統的なお祭りで、毎年9月9日と10日に行われています。祭りの期間中は「筒引き」や「玉送り」などの古くから伝わる行事が繰り広げられ、町全体が熱気と活気に包まれます。なかでも特に有名なのが、世界最大級と言われる「四尺玉」の花火の打ち上げで、その迫力は見る者の心を鷲掴みにする迫力です。
片貝まつりの花火は、浅原神社への「奉納煙火」として、地元の人々だけでなく個人や企業が様々な願いや思いを込めて奉納するものであり、近年では日本全国から多くの花火が集まってくるとのことです。この伝統と情熱が息づく花火大会は、ただの娯楽イベントではなく、地域の誇りと人々の絆の象徴でもあります。
私自身も、いつか実際にこの四尺玉の大輪の花火を、その目で見てみたいと強く思います。画面越しの美しさとはまた違った、心の奥底まで響くような感動が待っているに違いありません。そうした願いを抱きながら、この映画の花火シーンを改めて眺めると、より一層その重みや迫力が感じられるように思います。
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