ニコラス・ケイジ主演、映画『ロード・オブ・ウォー』のあらすじ・感想など

私的評価

映画『ロード・オブ・ウォー』を観ました。
Amazonプライムビデオでの鑑賞です。

この映画は、冒頭の1発の銃弾が製造され、流通し、実際に使用されるまでの過程を描いた映像と、主人公ユーリのナレーションが、作品全体のテーマを象徴しています。「12人に1丁の銃器を、1人に1丁の世界に」という言葉に込められた皮肉と警告は、観る者に強烈な印象を与えます。

さらに衝撃的なのは、エンディングで表示される武器最大輸出国のリストです。アメリカ、ロシア、中国、イギリス、そしてフランス。そう、これらは国連の常任理事国であり、世界の平和と安全を担うはずの国々が、同時に世界中で戦争や紛争の原因を作っているという現実を突きつけられます。このメッセージは単なる映画の演出にとどまらず、観る者に現実の国際情勢や武器取引の闇について深く考えさせる力を持っています。

★★★☆☆

作品概要

監督・脚本はアンドリュー・ニコル。
製作はニコラス・ケイジ、ノーマン・ゴライトリー、アンディ・グロッシュほか。
主演はニコラス・ケイジ、その他出演者にはイーサン・ホーク、ブリジット・モイナハンほか。

2006年公開のアメリカのアクション映画です。“死の商人”と呼ばれる武器商人を演じるのがニコラス・ケイジ。『ガタカ』のアンドリュー・ニコル監督が、世界中の紛争地域が抱える現状を、裏社会に生きる人物の視点から描いた映画です。実在する武器商人を徹底的に調査して作られているため、武器商人の実態を垣間見ることができる映画となっています。

作品の紹介・あらすじ

解説
ニコラス・ケイジが“死の商人”と呼ばれる武器商人にふんした衝撃のアクション映画。『ガタカ』のアンドリュー・ニコル監督が、世界中の紛争地域が抱える現状を、裏社会に生きる人物の視点から描いた。主人公の“武器商人ユーリー・オルロフ”は、実在する武器商人たちを徹底的にリサーチして作り上げられているため、武器商人の実態を垣間見ることが出来る貴重な作品だ。

あらすじ
レストランで働く平凡な男ユーリー・オルロフ(ニコラス・ケイジ)は、偶然銃撃戦に巻き込まれたことから、武器商人として生きていく道を思い立つ。弟のヴィタリー(ジャレッド・レト)とともに武器売買の事業を始めるが……。

シネマトゥデイ

感想・その他

実話に基づいている映画。アメリカ軍は、使用した武器を持ち帰らないで、現地に捨てているようです。持ち帰る方が銃を買うよりコストが掛かる、そんな理由だからだそうです。そんな戦争・戦場裏話なんかも散りばめられていて面白いです。

主人公は、たまたま銃撃現場に居合わせ「自分は使う側ではなく、使わせる側になる」と考えます。どうしてそんな思考回路になのか、私には理解不能です。セールスの才能があり、とんとん拍子で大物武器商人になりますが、この人の場合はなにを売っても成功したと思いますね。

一見まともそうな兄のユーリと、異常な行動が目立つ弟のヴィタリー。でもその心の内は、そんな見た目ではないんですよね。弟は、兄と違い純粋な心を持っていて、とても人間らしいのです。演じるのはジャレッド・レト。知りませんでしたが、私が観た映画では『パニック・ルーム』や『ダラス・バイヤーズクラブ』に出演しています。ちょっぴりファンになりました。

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