私的評価
海外連続ドラマ『ターミナル・リスト』のシーズン1を観ました。それぞれのシーズンで全8話、Amazonプライムビデオでの視聴です。
一度は視聴を始めてみたものの、正直なところ第一話の冒頭数分で「これは合わないかもしれない」と感じてしまい、そのまま再生を止めてしまった過去のある作品でした。しかし、今回は改めて腰を据えて観進めていくと、回を重ねるごとに少しずつ物語が動き出し、登場人物の背景や葛藤が見えてきて、自然と引き込まれていきました。序盤で感じた退屈さは徐々に薄れ、気づけば先が気になる展開に。
とはいえ、全体を通して「手放しで面白かった!」と断言できるほどではありません。盛り上がるシーンや惹きつけられる要素も確かにありましたが、期待していたほどの高揚感や感動までは得られず、どうしても評価は一歩引いたものになってしまいました。「観て良かった」と思う気持ちと同時に、「もう少し何かが欲しかった」という物足りなさが残る、そんな印象のドラマでした。
★★★☆☆
作品概要
原作はジャック・カーの同名小説『The Terminal List』。脚本はデイビット・ディジリオ、ジャック・カー。
制作総指揮はクリス・プラット、ジャック・カー、ジョン・シューマッハ、アントワーン・フークア他。
主演はクリス・プラット、その他の出演はテイラー・キッチュ、ショーン・ガン、パトリック・シュワルツェネッガー、コンスタンス・ウー他。
ネイビーシールズで20年のキャリアを積んだ主人公が、家族や部下を死に追いやった者たちに一人ずつ復讐していく物語。2022年にアメリカで配信されたアクション・スリラーのテレビドラマシリーズです。
作品の紹介・あらすじ
あらすじ
ネイビーシールズのジェームズ・リース少佐は、シリアで化学者カハニ殺害の特殊作戦”オーディンの剣”を実行に移すが、敵側の待ち伏せで12名の部下が殺害されて、ブーザーと二人だけで帰国する。
通信記録と記憶は食い違い、頭痛とめまいに悩まされる。ブーザーは不審な自殺を遂げ、リースは何者かに襲われて妻と娘は殺害されて容疑をかけられる。リースは陰謀を暴くため、かつての戦友でCIA局員のベン・エドワーズ、かつて命を救った元軍パイロットのリズ・ライリー、記者のケイティ・ブラニクの協力を得る。
陰謀に関わった人物への復讐リスト(The terminal list)を、娘が絵を描いてくれた紙の裏に書き、名前を足しては殺害後に線を引いていく。脳腫瘍が判明するも、自分や妻子を襲った殺し屋たち、そして襲撃を命じたビジネスマンらを探し出しては殺す。
やがてこの陰謀の裏側に、兵士のPTSDを抑制する効果があるものの「脳腫瘍を誘発する副作用のある軍用新薬」を開発した、製薬会社の売却が背景にあると知る。贈賄された軍の高官たちが兵士を使った実験を承認し、副作用の証拠をもみ消すために偽情報で自分の隊の抹殺を謀ったことを突き止めて殺す。副作用のことを知っていた国防長官は自殺し、リースはベンが贈賄を受けとり”オーディンの剣”を仕組んだと知り殺す。
Wikipedia
感想・その他
主演のクリス・プラットは、私のこのブログではこれで3作目の登場になります。一つ目は世界的に大ヒットした映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』、二つ目は近未来を舞台にしたSFアクション『トゥモロー・ウォー』。そして今回の作品です。実を言うと、この記事を書くにあたって彼の名前をはっきり思い出せず、なんとなく「どこかで観たような…」という程度の記憶しかありませんでした。ところが調べてみると、やはり過去に観ていた映画で主演を務めていたことを思い出し、「ああ、そうだったのか!」と妙に納得してしまいました。さらにプライベートでは、あのアーノルド・シュワルツェネッガーの長女で作家としても知られるキャサリン・シュワルツェネッガーと結婚していることも有名です。となると、義理の弟にあたるパトリック・シュワルツェネッガーの存在も自然と気になるところですが、実は彼もこのドラマに出演しているとのこと。しかし、正直に言えば私はパトリックの顔も名前も知らず、登場していたことにまったく気づきませんでした。
リースの元同僚であり、主人公の復讐を影ながら支えるベンを演じているのがテイラー・キッチュです。これには個人的にかなり胸が熱くなりました。なぜなら彼は、私が大好きな映画『バトルシップ』で主演を務めていた俳優だからです。当時、浅野忠信さんとの共演も話題になり、私にとっても印象深い作品でした。今回の彼は年齢を重ねた分、少し風格を増していましたが、スクリーンに映る姿は紛れもなくあの頃のテイラー・キッチュで、懐かしさと同時に嬉しさを覚えました。
そして、このドラマを観ていて一番の驚きだったのが、ドラマ『ER緊急救命室』でロバート・ロマノ医師を演じていたポール・マクレーンの出演です。あの独特な存在感のある医師役から、もう20年以上の月日が流れています。当時に比べると体形はふっくらとしていましたが、表情や雰囲気は驚くほど変わっておらず、画面に映った瞬間に「あっ!」と声が出てしまうほどでした。久しぶりに再会した旧友のような感覚で、思わずドラマを観る目が一層熱を帯びました。
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