私的評価
ジェイソン・ステイサム主演、映画『ビーキーパー』を観ました。Amazonプライムビデオでの鑑賞です。
ジェイソン・ステイサム主演の荒唐無稽なアクション映画です。私は嫌いではなく、どちらかといえば好きな方です。
彼の非情で無双すぎる強さは、観ていて爽快感があります。そのため、ハラハラ・ドキドキするような緊張感は皆無ですが、悪を懲らしめるジェイソン・ステイサムの魅力をシンプルに楽しめる作品です。
ただし、ジェイソン・ステイサムも還暦が近づく年齢となり、私が特に好きな映画『ワイルドカード』のような、彼が存分に格闘するシーンが減少したのは少し残念です。それでも、彼の魅力やカリスマ性は健在で、純粋に楽しめる作品と言えるのではないでしょうか。
★★★☆☆
作品概要
監督はデヴィッド・エアー。脚本はカート・ウィマー。
製作は ビル・ブロック、ジェイソン・ステイサム、デヴィッド・エアー、クリス・ロングほか。
主演はジェイソン・ステイサム、その他出演者にジョシュ・ハッチャーソン、ジェレミー・アイアンズ、エミー・レイヴァー=ランプマンほか。
『ビーキーパー』は、ジェイソン・ステイサム主演のリベンジアクション映画で、2025年1月3日に日本で公開されました。
デヴィッド・エアーが監督を務め、カート・ウィマーが脚本を担当しています。さらに、続編となる『ビーキーパー2(原題)』の製作が決定しており、ステイサムが再び主演を務める予定です。
作品の紹介・あらすじ
解説『トランスポーター』シリーズなどのジェイソン・ステイサムが主演を務めたリベンジアクション。組織的詐欺集団によって恩人が死に追いやられたことから、ビーキーパー(養蜂家)と呼ばれる男が悪党たちへの復讐(ふくしゅう)に立ち上がる。監督は『スーサイド・スクワッド』などのデヴィッド・エアー、脚本は『リベリオン』などのカート・ウィマーが担当。共演には『ハンガー・ゲーム』シリーズなどのジョシュ・ハッチャーソン、オスカー俳優のジェレミー・アイアンズらが名を連ねる。
あらすじ
アメリカの片田舎でビーキーパー(養蜂家)として静かに暮らすアダム・クレイ(ジェイソン・ステイサム)。あるとき彼の恩人である女性がフィッシング詐欺に遭い、全財産をだまし取られて自ら命を絶ってしまう。怒りに燃えるアダムは詐欺組織への復讐(ふくしゅう)を決意し、かつて特殊工作員だった自らのスキルを駆使して悪党たちを追い詰め、事件の黒幕へと迫っていく。
感想・その他
「ビーキーパー」とは、文字通り「養蜂家」を意味します。蜂の巣を管理し、蜂たちの社会を整え、外敵から守る役割を果たす存在です。しかし、この映画に登場する“ビーキーパー”は、そんなのどかなイメージとは真逆の、暗くて重たい過去を持つ人物です。物語の主人公は、CIAさえも一目置くアメリカの極秘組織「ビーキーパー」に所属していた元工作員。情報操作や暗殺など、国家の影で汚れ仕事を請け負ってきたエリート中のエリートです。そんな彼が今は表舞台を去り、アメリカの静かな田舎町で本当の養蜂家としてひっそりと暮らしている――このギャップだけでも十分に興味をそそられます。
「元“ビーキーパー”だからって、実際に蜂を飼う必要ある?」とツッコミたくなる設定ではありますが、これが映画全体の比喩としてじつに効いてくるのです。表向きには平穏な生活を送っていた主人公ですが、ある事件をきっかけに再び“戦う者”としての本能に火がつきます。
映画のタイトルがなぜ「ビーキーパー」なのか――これは単なる職業の話ではありません。蜂の巣の中では、女王蜂の健康状態が巣全体の存亡に関わります。養蜂家は時に、機能しなくなった女王を淘汰し、新たな女王を迎えるという、残酷ながらも秩序を維持する決断を下さねばなりません。
主人公もまた、自分の「巣」と信じていた世界が腐っていることに気づき、それを正すために立ち上がります。その過程で見せる行動や判断は、まさに「ビーキーパー」そのもの。腐った権力に対して静かに、しかし確実に鉄槌を下していく姿には、ある種の冷徹さとともに、不思議な正義感が宿っています。
ただのアクション映画として観ても楽しめますが、この“ビーキーパー”という比喩が物語の芯にしっかりと根を張っていることで、主人公の行動により深みが与えられているのです。観終わったあと、「これは単なる暴力の連鎖ではなく、一種の“巣の再生”だったのかもしれない」と、ふと考えさせられる余韻が残ります。
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