
猫好きのご近所さんから、「猫をもらってくれない?」と声をかけられたのは、ある穏やかな午後のことでした。聞けば、2か月ほど前に外猫が庭先で5匹の子猫を出産し、そのまま保護して育てていたとのこと。やがて離乳の時期を迎え、里親を探しているということでした。
実は、愛猫リンが旅立ってから、もう1年が経ちます。リンは私たちにとって特別な存在で、その別れは本当に辛く、今でも時折ふとした瞬間に彼女を思い出しては目頭が熱くなることがあります。そんな中での新しい出会い。気持ちの整理がつかない部分もありましたが、ご近所さんの話を聞きながら、新しい猫を迎い入れることを決意をしました。
意を決して妻と一緒にご近所さんのお宅を訪ね、5匹の子猫たちと対面。どの子もまだあどけなさの残る、ふわふわとした小さな命。こちらを見つめるつぶらな瞳に、一気に心を奪われてしまいました。
ここで問題が一つ。私は艶やかな毛並みが美しい黒猫に一目惚れ。妻は、どこか気品のある三毛猫を強く推して譲らない。どちらも可愛すぎて選べない――そんな幸せな悩みの末に、予想だにしなかった「2匹同時お迎え」という結論に至りました。こうして我が家には、新たに黒猫のクウ、三毛猫のミイが仲間入りすることとなったのです。
さて、我が家にはもう一匹、先住猫のキイがいます。新入りが来てからというもの、キイは2階に引きこもる生活を始めてしまいました。とはいえ、まったく無関心というわけではなく、気になって仕方がない様子。時折、そっと階段を下りてきては、1階の様子を鼻をヒクヒクさせながら確認し、気配を感じ取ると、また音もなく2階へ戻っていく――そんな姿が愛おしくもあり、少し切なくもあります。
リンとキイは、最後まで毛繕いし合うような関係にはなれませんでしたが、それでもお互いにそばにいることを受け入れていた、静かな共存関係でした。今度のクウとミイ、そしてキイには、もう少しだけ踏み込んだ、心の通う関係を築いてくれたらと願っています。たとえば、窓辺で3匹並んで日向ぼっこをしたり、気が向いたときには毛繕いし合うような、そんな穏やかな時間が流れる日が来ることを、心から楽しみにしています。
4 件のコメント:
SSブログのリュカです。
新しい家族、先住猫のキイちゃんとも程よいバランスで仲良くしてくれますように^^
リュカさん、コメントありがとうございます。
キイが母性愛を発揮してくれることを願うばかりです。
しかしよくよく考えてみて、この子猫たちが20年生きたとしたら私は79歳。そう考えると猫を新しく飼うのもこれが最後かも。
よいこ
ご縁があってよかったですね~
猫は年を取るほどに別の姿を見せてくれるから、11歳になったミー太郎がかわいくて仕方ありません
りんちゃんの分まで長生きしてほしいです
よいこさん、コメントありがとうございます。
暴れまくっている二匹ですが、寝ている姿は天使のように可愛いです。
先住猫のキイとの距離感も大分近づいてきました。
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