松重豊・濱田岳主演、月曜プレミア8ドラマ『大川と小川の時短捜査』のあらす じ・感想など

私的評価

ドラマ『大川と小川の時短捜査』を観ました。
テレビ東京の月曜プレミア8ドラマで2022年9月12日午後8時より放送されました。
私は録画したのを観ました。

脚本は尾崎将也さんによるオリジナル作品です。これまで観たドラマの中でも、「あ、これ良いな」と思う作品の多くが、実は尾崎さんの脚本だったことに気づき、改めてその作家性の高さを感じました。内容自体は特段目新しい設定や派手な展開があるわけではありませんが、そこを松重豊さんと濱田岳さんの演技力が見事に補っています。二人の絶妙な掛け合いは、シーンごとの緊張感やユーモアを自然に生み出し、観ていて非常に安心感があります。

特に、松重さんの渋みのある落ち着いた演技と、濱田さんの少し抜けたところのある柔らかい演技が、お互いを引き立て合う様子は見事で、画面に吸い込まれるようでした。このコンビの化学反応は他のドラマではなかなか味わえない魅力です。個人的には、ぜひシリーズ化して、また二人の掛け合いを楽しめるドラマを観たいと強く思いました。

★★★★☆

作品概要

脚本は尾崎将也。
監督は松本佳奈。
チーフプロデューサーは中川順平。
プロデューサーは濱谷晃一、藤掛匡史、佐々木梢。
製作はテレビ東京、BSテレ東。
出演は松重豊、濱田岳、夏帆、迫田孝也、橋本じゅん、吉沢悠、光石研、長谷川朝晴ほか。

2022年9月12日にテレビ東京系「月曜プレミア8」枠で放送されました。主演は松重豊と濱田岳のダブル主演。

作品の紹介・あらすじ

IT企業社長・高木明(山中聡)が社長室で遺体となって発見される。持病の薬の過剰摂取が死因とされるが、カリウム製剤などが混入していたことから殺人の可能性が浮上。刑事課の小川満(濱田岳)、丸山啓子(夏帆)、山根茂之(橋本じゅん)らは捜査に乗り出す。
そんな慌ただしい刑事課に、警察の事務を担う警務課の大川勇治(松重豊)が現われ、刑事たちから煙がられながらも働き方改革を訴える。そんな大川だが、殺害現場に落ちていた“入れ子人形”の写真にふと目が留まると、その目は、まるで“刑事のまなざし”だ。実は優秀な刑事だったが、妻を病気で亡くし子供との生活を優先するようになった過去が…。刑事課に異動したばかりで、捜査に不慣れな小川は、大川に協力を仰ごうとする。もう刑事ではないからと拒絶する大川だが、しつこく相談されるうちに事件の動向が気になり始めて――。
見た目も性格も凸凹な“大小コンビ”が難事件の真相解明に挑む!

テレビ東京

感想・その他

あるドラマを観ていたときのこと。劇中で「死体手当」という聞き慣れない言葉が出てきました。「えっ、そんなものがあるの?」と一瞬耳を疑いましたが、妙にリアルな響きもあり、気になってすぐに調べてみました。

すると――本当に存在していました。その正式名称は**「死体取扱手当」**。公務員、特に警察官や消防職員の方などが該当するようで、検視や死体の取り扱い作業に従事した場合に支払われる手当だそうです。

具体的な金額についても調べてみると、
・検視に従事した場合:1体につき3,200円
・死体を取り扱った場合:1体につき1,600円

という定めがあるようです(自治体や職種によって若干の違いはあるかもしれません)。
正直、額面だけを見ると、少なすぎるんじゃないか…?という印象を抱きました。死体に直接関わる業務は、精神的にも身体的にもかなりの負担がかかるはず。衛生面のリスクや感染症への不安、なにより“命と向き合う”という大きな精神的緊張を伴う作業です。

しかし、それでも金額的にはわずか数千円。おそらくこの手当は、「金額で割り切るものではないが、一定の労に報いる象徴としての意味合い」が強いのかもしれません。もちろん、それで納得できるかどうかは個人の感覚によるでしょうけれど。

私たちが普段の生活で意識することのない「裏方の現場」。人が亡くなったそのあと、誰かが確実にその死を受け止め、対応してくれている。そうした仕事が、どれほどの重みと責任を持ってなされているか――この「死体取扱手当」という言葉から、そんな現実がふっと垣間見えたような気がしました。

ちなみにこの手当は、ドラマや小説の中だけのフィクションではなく、国家公務員の給与規定や自治体の条例にも明記されている正式な制度とのこと。知っているようで知らなかった“公務の現実”に、少しばかり驚かされた出来事でした。

みなさんは、この金額や制度をどう感じたでしょうか?

警察官は手当が豊富
警察官には、一般行政職員にも支払われる扶養手当や地域手当など以外にも、捜査等業務手当や交通整理手当、警ら手当、爆発物等処理手当などの特殊勤務手当も支払われます。豊富な手当は警察官の魅力の一つといえるでしょう。
また、警察官は手当の支給割合がほかの職種より多いという特徴を持っています。令和2年度の警察官の平均諸手当月額は133,024円で、給与月額の3割程度を占めており、一般行政職の平均諸手当月額83,867円と比べると、その多さがうかがえます。警察官の年収の高さは手当の多さによるものといって良いでしょう。
警察官の手当の種類や支給額の多さは、大変な仕事の裏返しともいえるもので、これらの業務を行なう強い心身が警察官に求められているといえるでしょう。

資格の大原

コメント