私的評価
映画『アンビュランス』を観ました。レンタルDVDでの鑑賞です。
派手な爆発と銃撃戦、そしてカーチェイスがノンストップで続く映画です。その爆発ですが、クルマの衝突だけであんなに派手に爆発していたら、実際のところ街中爆発だらけになっちゃいますよね。昔の『西部警察』の爆破シーンを、大げさに、そしてリアルにした感じでしょうか。
ネタバレになりますが、最後のシーンは全然納得がいきませんでした。最後までウィルを助けようとしていたダニーを、どうして撃ったのでしょう。人質の女性を助けるためだとは思えないシチュエーションなんだけど…。そして最後は、英雄のように扱われるウィルって…。銀行強盗で、警官を撃って、悪党だけど人殺しまでしているんですよ。
ともあれ、最初から最後までの2時間、ずっと楽しめる映画です。
★★★☆☆
作品概要
監督はマイケル・ベイ。原作はラウリッツ・ムンク=ピーターセンの『25ミニッツ』。
脚本はクリス・フェダク。
製作はマイケル・ベイ、ジェームズ・ヴァンダービルト、ウィル・シェラック、イアン・ブライス、ギャレット・ディラハントほか。
主演はジェイク・ギレンホール、その他出演者ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世、エイザ・ゴンザレスほか。
2022年公開のアメリカのアクションスリラー映画。です。2005年に作成されたデンマークの同名映画のリメイク版です。
作品の紹介・あらすじ
解説
『トランスフォーマー』シリーズなどのマイケル・ベイ監督によるカーアクション。瀕死(ひんし)の警察官を乗せた救急車を銀行強盗が逃走のためにジャックしたことで、街中を巻き込む追走劇へと発展する。人質を死なせずに警察の追跡をかわそうと奮闘する兄弟を、『エンド・オブ・ウォッチ』などのジェイク・ギレンホールと『キャンディマン』などのヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世、彼らの逃走に巻き込まれた救命士を『ブラッドショット』などのエイサ・ゴンサレスが演じる。
あらすじ
妻の手術費を用意するため、元軍人のウィル(ヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世)が血のつながらない兄ダニー(ジェイク・ギレンホール)に相談すると、3,200万ドルを奪う銀行強盗を提案される。襲撃当日、犯行は当初のもくろみ通りにいかず、警察に追われる事態になってしまう。追い詰められた二人は逃走用に救急車をジャックするが、そこにはウィルに撃たれて瀕死(ひんし)の警察官と、救命士キャム(エイサ・ゴンサレス)が乗り合わせていた。
シネマトゥデイ
感想・その他
スピード感あふれる展開と、緊迫した救急車内のドラマが続く中で、登場人物それぞれの存在感がとても重要な作品だと感じました。その中でも、救命士キャムを演じていたのがエイザ・ゴンザレスです。彼女については、ロザムンド・パイク主演の映画『パーフェクト・ケア』にも出演していたということを、後から調べて知りました。『パーフェクト・ケア』では主人公のビジネスパートナーとして、かなり重要な役どころであり出番も多かったはずなのですが、正直なところ、映画を観ている最中には「この人どこかで見たことあるな」と思うこともなく、全く印象に残っていませんでした。
それだけに、『アンビュランス』での彼女の演技は、意外なほど印象的でした。冷静沈着な救命士としてのプロフェッショナリズムを保ちながらも、極限の状況下で見せる葛藤や人間味のある表情がとてもリアルで、作品に深みを与えていたように思います。もしかすると、彼女は作品や役柄によって印象が大きく変わるタイプの女優さんなのかもしれません。
一方、やることなすこと裏目に出てしまう、ちょっと間抜けで憎めない警部役を演じていたのがギャレット・ディラハントです。この俳優さんを見たときに、私はすぐに思い出しました。なぜなら、彼は私が最も好きな海外ドラマ『ER緊急救命室』に登場していたからです。ERで彼が演じていたのは、サム(リンダ・カーデリーニ)の元夫役で、かなり問題のあるキャラクターでした。DVの過去があり、復縁を迫ってくるなど、かなりの悪役で、最終的にはサムによって“完全犯罪”的に命を奪われてしまいます。あの衝撃の展開は、今でも強く記憶に残っています。
ギャレット・ディラハントは、映画よりもテレビドラマでの活躍が目立つ俳優という印象があります。どちらかというと、悪役やクセのあるキャラクターを演じることが多く、その独特な存在感で物語に深みを与えてくれるタイプの役者さんです。今回の『アンビュランス』でも、コミカルさと緊張感を絶妙に行き来するような演技で、映画にアクセントを加えていました。
『アンビュランス』自体は、マイケル・ベイ監督らしい派手なアクションと、常に時間に追われるような緊迫感が続く作品ですが、こうしたキャストたちの個性が物語にリズムと奥行きをもたらしていたように思います。
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