私的評価
Amazonオリジナルドラマ『ハンナ~殺人兵器になった少女~』シーズン3を観ました。Amazonプライムビデオでの視聴です。
ついに潜入先のメドウズを離れ、ハンナと他の訓練生たちが各地へと派遣される展開に突入。待ち受けるのは予測不能なミッションと、次々に巻き起こる問題の数々。そんな中、頼れるのがハンナとマリッサによる“最強バディ”の活躍です。冷静沈着なマリッサと、戦闘能力と直感を併せ持つハンナのコンビは、今シーズンでも健在。
今シーズンの大きなテーマは、マリッサの過去に深く踏み込む内容。特に、彼女が父親から受けていた厳しい「しつけ」、もとい虐待のトラウマがストーリーの中核として描かれます。一方で、これまで戦いと逃亡の日々を送ってきたハンナにも、初めて「恋」という感情が芽生え、心の揺れ動きや葛藤が丁寧に描かれています。
そして何より注目したいのは、主人公ハンナを演じるエスメ・クリード=マイルズの変化。シーズン1・2で見せた荒削りな少女から、大人びた女性へと成長しつつある彼女の演技には目を見張るものがあります。感情の奥行きや内面の葛藤が、これまで以上に繊細に表現されていて、観ていて自然と引き込まれます。
アクションだけでなく、登場人物たちの内面にも焦点が当てられた、より深みを増したシーズン。『ハンナ』ファンはもちろん、これから観る方にもぜひおすすめしたい内容です。
★★★★☆
作品概要
監督はダナ・ゴンザレス。原案・製作総指揮はデビッド・ファーです。
主演者はエスメ・クリード=マイルズ、ミレイユ・イーノス、レイ・リオッタほか。
『ハンナ 殺人兵器になった少女』は、2011年に公開されたアクション映画『ハンナ』(ジョー・ライト監督)のテレビドラマ化で、遺伝子を改変された特殊能力をもつ少女ハンナ(エスメ・クリード=マイルズ)と、彼女を追うCIA幹部マリッサ・ウィーグラー(ミレイユ・イーノス)との関係を軸に展開するアクションドラマです。
映画版『ハンナ』で脚本を担当し、『ナイト・マネジャー』などでもテレドラマを手がけたデビッド・ファーが企画・制作総指揮を手がけています。
シーズン3は2021年11月21日に世界配信されました。このシーズン3で完結のようです。
作品の紹介・あらすじ
あらすじ
マリッサはカーマイケルを脅してハンナを再びメドウズに潜入させる。訓練生たちは暗殺の実行に送り出されるも、マリッサとハンナが密かに妨害する。ハンナはパリで暗殺対象だったアッバスと恋に落ちる。マリッサはパイオニア・グループの指導者が、父ゴードン・エヴァンズであることを知り、その本拠のあるウィーンに行く。カーマイケルは再びパイオニア側に寝返る。マリッサとハンナは本拠に侵入し、パイオニアの目的が、潜在的に危険なだけの若者を暗殺して将来のテロを未然に防ぐことであると知る。ゴードンは二人を捕らえるも、二人は脱走する。アッバスの隠れる森で、マリッサは命を犠牲にしてゴードンを殺し、ハンナやアッバスを救う。マリッサのCIA内の協力者が秘密を暴露してパイオニア・グループは停止させられる。ハンナは新しい名前を得てアッバスの前から消える。
Wikipedia(テレビドラマハンナ)
感想・その他
シーズン2の感想でも書きましたがもう一度。ドラマ『ハンナ~殺人兵器になった少女~』は「家族」をテーマにした物語だと思うのです。ハンナの生い立ちを簡単に説明すると、ハンナの母親は騙されて、遺伝子を改変して人間兵器を開発するというウトラックス計画に参加することになりました。それに加担したCIA職員だったエリック(ジョエル・キナマン)が、CIAを裏切り生まれたばかりのハンナとその母親を連れ出し、その最中に事故で母親は死亡します。その後、エリックがハンナをポーランドの森の中で、戦闘方法やその他の教育を教えながら育てます。そこには父娘の強い絆が生まれるのです。そうです、ハンナは強いファザコンとして育ったのです。シーズン1は、ハンナと父親(育ての)の絆の物語でした。シーズン2では、ハンナが「家族」という絆や依存から脱却し、一人の人間として大人になっていく物語。そしてシーズン3は、恋と旅立ちの物語でしょうか。
そんな『ハンナ~殺人兵器になった少女~』ですが、今シーズンをもって終了です。『BOSCH/ボッシュ』に『弁護士ビリー・マクブライド』と、次々とお気に入りのドラマが終了してしまって悲しいです。

ハンナを演じているのは2000年2月生まれのエスメ・クリード=マイルズという女優さん。今までは題名にもあるように「少女」でしたが、今シーズンになり大人の女性となりました。そんなエスメ・クリード=マイルズさんですが、ドラマ『ウォーキング・デッド』のシーズン9で出てくる〈囁く者〉の女性リーダー・アルファを演じたサマンサ・モートンさんの娘だそうです。
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