ルイス・タン主演、映画『モータルコンバット』のあらすじ・感想など

私的評価

映画『モータルコンバット』を観ました。
レンタルDVDでの鑑賞です。

この映画を観ようと思ったきっかけは、予告編か何かで見た冒頭のシーンでした。主人公のハサシ・ハンゾウ(真田広之)が突然襲われ、圧巻のアクションで応戦する場面は、思わず息をのむほどの迫力でした。その力強さと美しい動きに惹かれ、「これはぜひ観たい」と借りる決心をしました。しかし、残念ながらその印象的な冒頭シーン以降の展開は、正直言って陳腐で退屈に感じられる部分が多かったです。ストーリーは使い古されたパターンに沿っており、キャラクター同士のドラマや緊張感も中途半端で、期待したほどの面白さはありませんでした。

それでも、この映画の見どころは間違いなく真田広之さんです。還暦を過ぎた今でも、彼の演技力と存在感は圧倒的で、スクリーン上に現れるだけで目が釘付けになります。特にアクションシーンでは、年齢を感じさせない動きと身体能力の高さに驚かされました。格闘シーンひとつひとつに無駄がなく、力強く、かつ美しい所作で敵を圧倒する姿は、観ていて爽快でした。映画の評価としてはストーリー面では物足りなさが残りますが、真田広之さんの偉大さを再確認するには十分な作品だったと言えます。

★★☆☆☆

作品概要

監督はサイモン・マッコイド。
脚本はグレッグ・ルッソ、デイブ・キャラハム。
製作は ジェームズ・ワン、トッド・ガーナーほか。
主演はルイス・タン、その他出演者にジェシカ・マクナミー、真田広之、浅野忠信ほか。

2021年のアメリカのアクション映画です。ミッドウェイゲームズが開発・発売した対戦型格闘ゲーム『モータルコンバット』を映画化した格闘技アクション映画です。

作品の紹介・あらすじ

解説
激しいバトルや残虐な描写が特徴的な格闘ゲームを映画化したアクションアドベンチャー。総合格闘技の選手らが、太古より続く格闘トーナメント「モータルコンバット」で世界を救うべく戦いを繰り広げる。『デッドプール2』などのルイス・タンをはじめ、真田広之、浅野忠信、ジョー・タスリム、ジェシカ・マクナミーなどが出演。製作に『ソウ』『死霊館』シリーズなどのジェームズ・ワンが名を連ね、監督をサイモン・マッコイドが務める。

あらすじ
胸にドラゴンの形のアザがある総合格闘家のコール・ヤング(ルイス・タン)は、魔界の皇帝シャン・ツンからの刺客サブ・ゼロに狙われる。その後彼は、特殊部隊少佐のジャックス(メカッド・ブルックス)の指示で地球の守護者であるライデン(浅野忠信)の寺院を訪れる。そこで太古より続く格闘トーナメント「モータルコンバット」の存在と、自身が世界の命運を懸けて魔界の敵と戦うために選ばれた戦士だということをコールは知る。

シネマトゥデイ

感想・その他

途中まで気がつかなかったのですが、この映画には、もう一人の日本人俳優、浅野忠信さんが出演していました。彼は、なんだかんだ言っても、近年のハリウッド映画ではすっかり常連のような存在になっていますね。存在感のある俳優ではあるのですが、どういうわけか、この作品でも、そして以前出演していた映画『バトルシップ』でも、どこか線が細いというか、全体的に見栄えが悪く感じられてしまうのです。役柄や演出の問題もあるのかもしれませんが、映像の中での立ち位置や存在感に、もう少し迫力が欲しいと思ってしまいました。

それに比べると、たとえば彼が出演していたNHKの朝ドラ『おかえりモネ』で見せた姿は、非常にワイルドで、なおかつ深みのある人物像を演じていて、とても格好良かったと記憶しています。日本の作品だと持ち味が活きるというか、演出や役との相性がより良いのかもしれません。

ちなみに、浅野忠信さんは、母方の祖父がアメリカ人ということで、実はクオーターなんですね。以前からその雰囲気にどこか異国的なものを感じてはいたのですが、「なるほど、それでか」と合点がいきました。ちょっと意外でもありますが、そう聞くとハリウッドでも違和感なく受け入れられているのが、また納得できる気もします。

さらに調べてみると、現在撮影が進んでいるというリメイク版の『将軍 SHŌGUN』にも出演されるそうです。そして、この作品では、あの真田広之さんが主要な役でキャスティングされているとのこと。真田さんは言わずと知れた世界的なアクション俳優で、日本人としての誇りすら感じさせる存在ですよね。

『将軍 SHŌGUN』、懐かしいです。昔テレビでやっていたオリジナル版を、私も観ていました。異文化の衝突や理解、そしてその中で育まれていく人間関係の描写が印象的な作品でした。あの作品が今の時代にどうリメイクされるのか、非常に興味深いです。浅野忠信さんと真田広之さんの共演にも期待しています。

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