ジェームズ・クロムウェル主演、海外ドラマ『リーマン・ブラザーズ 最後の4日 間』のあらすじ・感想など

私的評価

海外ドラマ『リーマン・ブラザーズ 最後の4日間』を観ました。
Amazonプライムビデオでの鑑賞です。

一時間弱という比較的短い作品でしたが、観始めから強く引き込まれ、あっという間に見終わってしまいました。内容の濃さや緊張感、そしてドラマとしての完成度の高さに、非常に満足感を覚えました。

個人的には、このドラマをもっと詳細かつ濃密に描いた連続ドラマとして観てみたいという思いが強くなりました。リーマン・ブラザーズの内部事情や、当時の金融界の混乱をさらに掘り下げることで、視聴者により深い理解と臨場感を提供できると思います。

また、このドラマを観る前に、事前に「リーマン・ショック」とは何だったのかを簡単に調べておくと、物語の背景や登場人物たちの判断の重みがより一層理解でき、さらに楽しめるのではないかと思います。大変面白く、かつ考えさせられる内容の作品ですので、ぜひ多くの方に観てもらいたいドラマです。

★★★★☆

作品概要

監督はマイケル・サミュエルズ。
製作はリサ・オズボーン。
脚本はクレイグ・ワーナー。
出演はジェームズ・クロムウェル、コーリイ・ジョンソン、ローラ・ブルックほか。

2007年の住宅バブル崩壊をきっかけにした、金融業界の破綻、そしてファニー・メイやフレディ・マックなどの連邦住宅抵当公庫への米政府の救済措置。そして、2008年9月のリーマンブラザースの64兆円という米国史上最大の負債額での倒産…。その倒産に至るまでの最後の4日間描いた物語です。

作品の紹介・あらすじ

2008年9月12日の金曜日。NYのタイムズスクエアにあるリーマン・ブラザーズの本社に激震が走る。
米国第4位の規模を持つ証券会社・投資銀行であった同社だが、前年に発覚したサブプライムローン問題の影響で、同年6~8月期の純損失が39億ドルにも達したと判明したからだ。それから同社が倒産するまでの4日間、同社の経営陣は合衆国政府などに救済を求めながら何とか社の延命をめざしたが、同社の株価の急落を止めることはできなかった。しかしその背後には金融界や米政府を含む、様々な思惑がうごめいていた……。実話に基づき、歴史に残る数日間をリアルに再現した衝撃の実録ドラマだ。

WOWOW

感想・その他

リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの経営破綻に端を発した「リーマン・ショック」。このドラマでは、その発端となったサブプライムローン問題が、非常に分かりやすく、ドラマ中のドラマとして再現されています。しかも、多少コメディタッチで描かれているため、専門的で難しそうな金融の話も、軽やかに理解することができます。 さらに注目すべきは、経営破綻に至るまでの手に汗握る展開です。どのような判断が行われ、どのような人間ドラマがあったのかをリアルに描いており、金融業界の舞台裏を垣間見ることができます。正直、「リーマン・ショック」について知っているつもりだった私ですが、実際にはほとんど理解していなかったことを痛感しました。観終えた後には、ネットでリーマン・ショックの詳細を調べるほど興味が湧きました。これで再観すれば、さらに深い面白さを味わえるのではないかと思います。

それにしても、日本円に換算して64兆円という負債規模には圧倒されます。当時の日本の国家予算が約80兆円だったことを考えると、その影響の大きさが理解できます。さらに驚くべきことに、Wikipediaによれば、破綻から10年後の2018年時点でも、リーマン・ブラザーズには約80人の従業員が働き、資産売却で得た収入を債務者に返済しているとのこと。その返済額は、当初の計画の倍となる13兆円に達しているそうです。

このドラマを通して、金融危機の背景や人間模様、そして実際の数字の大きさを知ることができ、学びと驚きの多い視聴体験となりました。

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