小林薫主演、連続ドラマ『深夜食堂』シーズン4・5のあらすじ・感想など

私的評価

テレビ連続ドラマ『深夜食堂』のシーズン4とシーズン5を観ました。
レンタルDVDでの観賞です。

シーズン5のDVDリリースを、他のレンタルDVDの予告で知り、借りようとしたところ、ふとシーズン4をまだ観ていなかったことに気づき、両方まとめて借りて観ることにしました。シーズン1・2を観た頃の新鮮さや驚きはやや薄れ、少しマンネリ感が否めない部分もありました。しかし、それでも独特の温かみや登場人物たちのさりげない日常描写には心を和ませられ、何度観ても飽きない魅力があります。

毎回繰り広げられる個性的な客たちのエピソードや、深夜食堂の雰囲気は、シーズンを重ねても変わらず健在です。料理の描写や店主のさりげない言葉、客たちの人生の小さなドラマが丁寧に描かれており、観ているとじんわりと心に染み入ります。

少しマンネリを感じることもあっても、この世界観にはやはり安心感があり、シーズン6が出ても、シーズン7が出ても、これからも楽しみに観続けたいと思わせる作品です。日常の中の小さな物語に癒される、そんなドラマです。

★★★☆☆

作品概要

原作は安倍夜郎の「深夜食堂」(小学館ビックコミックオリジナル)。
監督は松岡鍵司、山下敦弘ほか。
脚本は真辺克彦、向井康介ほか。
出演者は小林薫、不破万作、綾田俊樹、安藤玉恵、松重豊ほか。

2009年10月期から、製作委員会方式によって小林薫主演でテレビドラマが製作され、2011年10月期から第2シリーズ、2014年10月期から第3シリーズが放送されました。2015年1月と2016年11月には、映画版も公開されました。今回観たのは、2016年10月から配信されたNetflixオリジナルドラマ「深夜食堂 -Tokyo Stories-」(シリーズ4作目)と、2019年10月31日からの「深夜食堂 -Tokyo Stories Season2-」(シリーズ5作目)です。

作品の紹介・あらすじ

小腹も心も満たします。
繁華街の路地裏にひっそりと佇む “めしや”。
営業時間は深夜0時から朝の7時ごろまで。
人は「深夜食堂」って言ってるよ。
性別も、年齢も、境遇も異なったさまざまな客が店を訪れては、カウンターで生まれる小さなドラマ――。
忘れられない味、そろってます。
原作は、安倍夜郎の「深夜食堂」(小学館 ビッグコミックオリジナル)。国民的「食」コミックともいわれる本作は、2009年に初ドラマ化されて以降、シリーズものに。映画、海外でのリメイク版も制作され、今やその人気は全世界へと広がっています。どの作品から見ても、あなたの小腹と心を満たしてくれる… シリーズ全作品、心ゆくまでご堪能ください。

「深夜食堂」公式サイト

感想・その他

シーズン4や5の話ではありませんが、私が『深夜食堂』の中で一番好きなのは、ゲストに岩松了さんを迎えた「バターライス」の回です。この話を観てからというもの、バターライスを飽きるまで何度も作って食べました。作り方が非常に簡単なので、自宅でも手軽に作れるのが嬉しいポイントです。ただ、正直に言うと、思ったより早く飽きてしまったのも事実です(笑)。それでも、今でも時々ふと思い出して作りたくなる、そんな魅力的なエピソードです。

冒頭でも触れましたが、このドラマは長く続いているだけに、少しマンネリ化を感じることもあります。そんな中で、私にとっての楽しみは、マスターと余貴美子さん演じる女性の恋の行方です。余貴美子さんは、小汚い狂気じみたババア役から上品な女将さん風の役まで、幅広くこなせるスーパーな名脇役で、私もかなり好きな女優さんです。彼女の存在が物語に厚みを加え、マスターとのやり取りの微妙な心理描写にも深みを持たせています。

『深夜食堂』の最後は、マスターの過去や恋の成就を描くようなエンディングになれば、視聴者としても大いに満足できるのではないかと願っています。日常のささやかな物語の中に、キャラクターたちの人生の温かさや切なさが描かれるこのドラマだからこそ、最後まで見守りたい気持ちにさせられます。

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