野村萬斎主演、映画『七つの会議』のあらすじ・感想など

私的評価

映画『七つの会議』を観ました。
レンタルビデオでの鑑賞です。

ご存じのとおり、原作は池井戸潤さん。企業を舞台にした組織の理不尽さや、隠された闇を暴いていく展開は、まさに池井戸作品らしい王道です。悪い奴らを懲らしめる、そんな「水戸黄門」的な勧善懲悪の流れは観ていて爽快で、面白くないわけがありません。

映画という限られた尺の中では、悪の所業に対して視聴者が「もっと憎たらしい!」と感じるほどのイライラ感はやや薄い印象ですが、それでも最後はきちんと落とし前をつけてくれる展開で、「ああっ、やっぱり面白かった!」と心地よい余韻を残してくれます。

役所広司さんをはじめとした俳優陣の演技も見ごたえがあり、緊張感のある会議シーンや企業ドラマならではの駆け引きがテンポよく描かれていて、最後まで集中して観ることができました。社会派ドラマでありながらエンタメとしても十分楽しめる一本だと思います。

★★★★☆

作品概要

監督は福澤克雄。
脚本は丑尾健太郎。
原作は池井戸潤の『七つの会議』。
出演は野村萬斎、香川照之、及川光博、片岡愛之助、音尾琢真、藤森慎吾、朝倉あきほか。

2019年の日本映画です。池井戸潤のベストセラー企業小説を、主演の野村萬斎はじめ香川照之、及川光博、片岡愛之助、北大路欣也といった実力派の出演者が共演した映画です。

作品の紹介・あらすじ

解説
「半沢直樹」シリーズなどで知られる作家・池井戸潤の小説を原作にしたミステリードラマ。部下によるパワハラ告発を機に起こる波乱をスリリングに映し出す。メガホンを取るのは、池井戸の原作のドラマ「半沢直樹」「下町ロケット」などの演出を務めた福澤克雄。『のぼうの城』などの狂言師・野村萬斎、歌舞伎役者としても活動している香川照之、『相棒』シリーズの及川光博のほか、片岡愛之助、音尾琢真、立川談春、北大路欣也らが出演。

あらすじ
都内の中堅メーカー、東京建電の営業一課で係長を務めている八角民夫(野村萬斎)。最低限のノルマしかこなさず、会議も出席するだけという姿勢をトップセールスマンの課長・坂戸宣彦(片岡愛之助)から責められるが、意に介することなく気ままに過ごしていた。営業部長・北川誠(香川照之)による厳格な結果主義のもとで部員たちが疲弊する中、突如として八角がパワハラで坂戸を訴え、彼に異動処分が下される。そして常に2番手だった原島万二(及川光博)が新課長に着任する。

シネマトゥデイ

感想・その他

私の妻なんかは、野村萬斎さんのあの演技がどうしてもダメだと言います。確かにあの狂言候のセリフ回しはどうなんだろうと思わないでもないですが、私としてはそんなに気にならず、どちらかと言うとそれを楽しんでいます。映画『のぼうの城』やテレビドラマ『オリエント急行殺人事件』なんかは、まったくこの映画と同じような演技でしたね。普通の演技もちょっと観てみたいものです。

この映画でかなりいい役をもらっているのが、朝倉あきさん。この池井戸潤シリーズというか、TBSドラマのご用達女優さんですね。現在放送されているドラマ『グランメゾン東京』にも出演されています。前でいうと『下町ロケット』シリーズ。また変わり種では、高畑勲監督作のアニメ『かぐや姫の物語』でかぐや姫の声優をされていました。私が観ている中では、ちょっと地味目の女性を演じていますが、長身でスタイルも良く、アゴの二つのほくろがチャームポイントの美人さんです。しかし、なんですね。もうちょっとなにかあれば、突き抜ける感じがするんですが…。

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