私的評価
映画『フェイク シティ ある男のルール』を観ました。Amazonプライムビデオでの鑑賞です。
正直なところ、意外性に欠ける展開で、観ていて少し物足りなさを感じました。もう少しストーリーにヒネリや驚きがあれば、より引き込まれたと思います。主演のキアヌ・リーブスの存在感は抜群で、彼の演技力を活かすにはもったいない作品だったと感じます。アクションやキャラクター設定に期待して観た分、少し肩透かしをくらった印象です。
ちなみに、この映画はもう10年ほど前の作品であることも付記しておきます。時代背景や映像の作りからも少し古さを感じますが、当時のアクション映画としての雰囲気は楽しめます。それでもやはり、キアヌ・リーブスのファンであれば一見の価値はある映画です。
★★★☆☆
作品概要
監督はデヴィッド・エアー。脚本はジェイムズ・エルロイ他。
製作はルーカス・フォスター。
出演はキアヌ・リーブス、フォレスト・ウィテカーです。
2008年公開のアメリカのアクション映画です。
作品の紹介・あらすじ
解説
ロサンゼルスを舞台に極限状態に追い込まれたベテラン警官の孤独な闘いと葛藤(かっとう)を描くクライム・アクション。『マトリックス』シリーズ、『地球が静止する日』のキアヌ・リーヴスがこれまでのイメージから一転、正義のためなら手段を選ばずに壮絶な戦いに身を投じる刑事を熱演する。『L.A.コンフィデンシャル』のジェームズ・エルロイによる練られた脚本と、センセーショナルなクライマックスに圧倒される衝撃作。
あらすじ
ロサンゼルス市警のトム・ラドロー刑事(キアヌ・リーヴス)は、かつてのパートナーを目の前で殺されたあげく、その犯人を取り逃がしてしまう。ところが、単なる殺人では終わらず、事件の裏には巨悪の陰謀が隠されていた。ラドローは踏みにじられたプライドを懸け、後戻りできない“エリア”に足を踏み入れる決意をするが…。
シネマトゥデイ
感想・その他
この映画のキーパーソンである主人公の上司役を演じるのは、フォレスト・ウィテカー。まずはこの俳優さんのことを書かねばならないだろう。
フォレスト・ウィテカーと言えば、2006年の『ラストキング・オブ・スコットランド』でアカデミー賞主演男優賞も獲った演技派です。有名どころでは『プラトーン』や『グッドモーニング, ベトナム』にも出演しています。しかし、私がもっとも印象に残っている役は、ドラマ『ER緊急救命室』でのゲスト出演です。ゲストと言っても同じ役で何回か出演していました。その役とは、医師を医療ミスで訴える患者役でした。ERが混雑している時に長時間待たされ、そのせいで半身不随になったと主張する人物でした。裁判にも負け、最後にはその医師の子供を拉致して自殺するという悲しい役どころでした。
そして、もう一人はフォレスト・ウィテカーのライバル役である、警察内務を調査するヒュー・ローリー。彼はドラマ『Dr.HOUSE』や『ナイト・マネジャー』に出演しています。『Dr.HOUSE』でお馴染みでしょうが、『ナイト・マネジャー』でも主役ではありませんが準主役級で出演しております。この『ナイト・マネジャー』は、ヒュー・ローリー演じる極悪武器商人の元に主人公が潜入するハラハラドキドキのドラマで、かなり面白いです。
悪徳警官の巣窟ロス市警。そんな汚職や腐敗のイメージが私の中で定着しているのは、そんな映画が多いせいなのか。とくに『ダーティハリー2』と思ったら、この映画の舞台はサンフランシスコでした。しかし、Googleで「ロス市警」と入力すると「ロス市警 腐敗」とか自動で出てくるので、まんざらイメージ通りなのかもしれません。
主人公のラドローは、正義感の強いヒーローなのか。正義はあったとしても、間違ってもヒーローではありません。目的は達成させますが、その過程と事後処理は「悪」そのものです。
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