私的評価
Amazonプライムオリジナルドラマ『スニーキー・ピート』シーズン3を観ました。Amazonプライムビデオでの視聴です。
このシーズン3、なんだか1や2に比べて小粒になった感じです。全編に渡るヒリヒリ感も無く、かなり勢いが衰えてしまいました。最後も「あっ」と言わせる仕掛けもありませんでした。このドラマの面白さは、マリウスによる最後の最後にあるどんでん返しなんですけどね。それが無かったのが残念で仕方ありません。
とは言え、面白くないかと言えばそうでもなく、面白いのです。でもやはり、詐欺仲間が集まり、壮大な詐欺を仕掛ける、どうしてもそんなのを期待してしまいます。
★★★☆☆
作品概要
監督はジョン・アヴネット、クレア・キルナー。脚本はサラ・サザーランド。
製作総指揮/企画はブライアン・クランストン、デイヴィッド・ショアです。
出演はジョヴァンニ・リビシ、ジェイコブ・ピッツ、リブ・ベアラーほか。
2019年7月5日現在、シーズン3まで、Amazonビデオでプライム会員は無料で観られます。全10話。マリウス・ジョシポヴィックとは誰なのか?バーンハート家に愛着を感じ始めたマリウス。今シーズン、マリウスとバーンハート家は自らのアイデンティティーを探す旅に出る。だがそれは、自分を見失ったり、命を落としかねない危険な旅だ。
作品の紹介・あらすじ
あらすじ
ジュリアはマリウスの正体を知るが、保釈人を逃がした罪に問われ窮地に陥る。ジュリアはかつてマリウスが別名で絵画の詐欺にかけた富豪とその弁護士に雇われて、存在しない詐欺師をマリウスとともに探し出し罠にかけようとする。同時にマリウスは元恋人の詐欺師リジーに誘われてワインがらみの詐欺をしかける。テイラー、ジュリア、カーリーの母ライラの生存が明らかになり、一家はオードリーの父が住むカリフォルニアに行って探す。ジュリアはライラにかつて詐欺にあった男に誘拐される。マギーがライラに成りすましていたことがわかる。マリウスは一家の協力を得て富豪を再び絵画の詐欺にかけ、たびたび裏切られたジュリアを命を懸けて救い出す。
Wikipedia(スニーキー・ピート)
感想・その他
この『スニーキー・ピート』は、シーズン3でついに終了となってしまいました。ドラマの展開としては、明らかにシーズン4に続く構成で物語が終わるため、観終えた後の余韻と「もっと観たい!」という気持ちが強く残ります。特に、マリウスとジュリアの恋の行方はどうなるのかという点が未解決のままで、視聴者としては非常にもどかしく、打ち切りで終了してしまったことが残念でなりません。シーズン3自体は、これまでのシリーズで描かれた事件や人間関係をさらに複雑に絡め、まさに“目一杯詰め込んだ”内容となっていました。それぞれのエピソードやサブストーリーは、単独でワンシーズン分のドラマを形成できそうなほど充実しており、それを全10話で一気に駆け抜ける構成は、スピード感と緊張感が絶妙です。最初はシーズン1や2に比べて面白さが半減したように感じる場面もありましたが、終盤にかけての展開は目が離せない怒涛の展開で、見事に帳消しになりました。
ラストシーンでは、マリウスの行く先が明確に描かれず、物語は観る者に想像の余地を残したまま終わります。「マリウスよ、次はどこへ行くのか…」という思いが心に残り、視聴後もしばらく余韻に浸ってしまいました。この未完の感覚こそ、シーズン3の魅力であり、同時に打ち切りという残念さをより強く感じさせるものでした。
全体として、シーズン3はこれまでのシリーズの集大成ともいえる完成度で、複雑な人間関係、緊迫のサスペンス、そして少しのユーモアが絶妙に混ざり合った、観応えのあるシーズンでした。シーズン4があれば、この物語はさらに深みを増したことでしょう。

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