エスメ・クリード主演、海外連続ドラマ『ハンナ~殺人兵器になった少女~』の あらすじ・感想など

私的評価

Amazonプライムオリジナルドラマ『ハンナ~殺人兵器になった少女~』を観ました。
全8話、Amazonプライムビデオでの視聴です。

物語は、普通の少女の姿をしながらも、極秘裏に行われた軍事実験によって「人間兵器」として育てられた少女ハンナを中心に展開します。彼女は過酷な環境で鍛え上げられ、常人離れした身体能力や戦闘技術を持ちながらも、年相応の感情や孤独に葛藤します。その「純粋な少女」と「殺人兵器」としての二面性が、ドラマ全体を強く引き締めています。

アクションシーンはスピーディで緊張感があり、銃撃戦や肉弾戦も迫力満点。一方で、少女が初めて普通の生活や友情に触れる場面は、切なさや温かみを感じさせます。サスペンスやアクションが好きな人はもちろん、人間ドラマとしても楽しめる作りになっています。

全8話という長さもちょうど良く、物語がだれることなく一気に最後まで引き込まれました。スパイ映画やアクション作品が好きな方には特におすすめですが、それ以上に「少女が自分の存在意義を探す物語」として、多くの人に刺さる部分があると思います。

総じて、かなりおすすめできるドラマです。

★★★★☆

作品概要

監督はダナ・ゴンザレス。
原案・製作総指揮はデビッド・ファーです。
出演はエスメ・クリード=マイルズ、ミレイユ・イーノス、ジョエル・キナマンほか。

アメリカ合衆国のアクションドラマで、2011年の映画『ハンナ』のリメイクです。2019年2月3日に第一話が公開され、2019年3月29日にシーズン1の全8話が公開されました。Amazonビデオで配信されました。

作品の紹介・あらすじ

あらすじ
『ハンナ』は特殊な能力を持つ少女ハンナを描く。ハンナは人間兵器を開発するウトラックス計画のもと、CIAの施設で生まれるが、かつてCIAの担当者マリッサの手下であったエリックによって盗み出され、ポーランドの森の中で育てられ戦闘を教えられる。マリッサはハンナの居場所を知って捕えるが、ハンナは逃げ出しロンドンで普通の暮らしを知る。ベルリンでエリックと合流するが、マリッサの捜索の手が伸びる。やがてエリックはウトラックスが続行中で多くの少女たちが訓練されていることを知り、ハンナと二人で訓練生を解放しようとする。ウトラックスに良心の呵責を覚えていたマリッサもひそかにCIAを裏切り、二人を助ける。だが訓練生の大部分はエリックとハンナに耳を貸さずにウトラックスに留まる。エリックは負傷して死に、ハンナはただ一人救い出した訓練生と共に立ち去る。

Wikipedea(ハンナ~殺人兵器になった少女~)

感想・その他

ちょっと中だるみを感じる部分もありましたが、後半に向けて一気に盛り上がりを見せ、最終的にはかなり面白く仕上がっていました。ラストシーンでは、ハンナが唯一救い出すことができた訓練生とともに森の中へと姿を消していきます。その背中には「まだ物語は終わっていない」という余韻が漂い、自然とシーズン2への展開を想像してしまいます。とりわけ、ハンナと逃亡を拒んだ訓練生たち、そして彼女を執拗に追い続けるCIAとの死闘が待ち構えている――そんな未来図が鮮明に目に浮かびます。もし続編が作られるならば、間違いなく熾烈で緊迫感あふれる物語になるでしょう。

このドラマを支えるキャストも非常に魅力的です。ハンナを執拗に追い詰めるCIA捜査官マリッサ・ウィーグラーを演じているのは、ミレイユ・イーノス。冷徹さの中に人間味を覗かせる彼女の演技は、物語に深みを与えています。そして、ハンナを施設から救い出し、言語や一般教養、さらにサバイバル術や格闘技まで徹底的に叩き込んだ養父エリック・ヘラーを演じるのはジョエル・キナマン。彼の存在感は圧倒的で、ハンナの父親としての厳しさと愛情を見事に両立させています。

実はこの二人、アメリカ版『THE KILLING/ザ・キリング』でも刑事コンビを演じていたんですよね。このドラマも非常に評価が高く、重厚なストーリー展開と息の合った二人の掛け合いが印象的でした。特にジョエル・キナマンのクールな演技は圧巻で、シリアスな役柄に非常によく似合います。私はシーズン2まで観ていますが、どうやらシリーズはシーズン4まで続いているようです。残念ながら、Amazonプライムではシーズン3と4がまだ有料配信(2020年7月現在、すべて有料)とのことで、視聴は少しおあずけ。とはいえ、いつか必ず観たい作品リストにしっかり入っています。

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