アンドリュー・ガーフィールド主演、映画『ハクソー・リッジ』のあらすじ・感 想など

私的評価

映画『ハクソー・リッジ』を観ました。
レンタルDVDでの鑑賞です。

敵国が日本であることもあり、観る前は少し躊躇していました。「戦争映画で自国が敵として描かれると、どんな扱いになるのだろうか」と不安に思ったのです。しかし、実際に観てみると、その点に関しては思ったほど嫌な印象は受けませんでした。

映画に登場する日本軍・日本兵は、単なる敵役としての悪役ではなく、状況や任務に忠実に従う姿勢が描かれています。戦争の悲惨さや厳しさの中で行動する彼らは、どこか人間味を感じさせ、「ただの悪者」として描かれていないことに好感を持ちました。もちろん、戦争映画としてのリアリティや緊張感は十分で、敵としての存在感はしっかりと保たれています。

こうした描写により、映画は単純な正義と悪の対立ではなく、戦争の悲劇や人間ドラマとしての深みを持っています。戦争の恐ろしさや、人間の葛藤を描くことに焦点を当てた作品であり、日本兵や日本軍に対しても偏った描き方はしていないと感じました。

★★★☆☆

作品概要

監督はメル・ギブソン。
脚本はロバート・シェンカン、アンドリュー・ナイト。
製作はデヴィッド・パーマット、ビル・メカニック、ブライアン・オリヴァーほか。
主演はアンドリュー・ガーフィールド、その他出演者にサム・ワーシントンほか。

2016年公開(日本では2017年)のアメリカの戦争映画です。ハクソー・リッジとは、太平洋戦争時の激戦地・沖縄の前田高地のことです。両方、多くの死者を出した壮絶な戦いの場として知られています。ハクソーとはのこぎりで、リッジとは崖の意味で、150メートルの断崖絶壁の崖が、のこぎりのように険しくなっていたことから、最大の苦戦を強いられたアメリカ軍が、「ハクソー・リッジ」と呼びました。

作品の紹介・あらすじ

解説
俳優として数々の話題作に出演し、監督としては『ブレイブハート』でオスカーも手にしたメル・ギブソンがメガホンを取って放つ感動作。第2次世界大戦中に銃を持たずに戦地入りし、多くの負傷した兵士を救った実在の人物をモデルに奇跡の逸話を描く。主人公を『沈黙 -サイレンス-』などのアンドリュー・ガーフィールドが熱演。自身の信念に基づき、勇気ある行動をとった兵士の物語が胸を打つ。

あらすじ
第2次世界大戦中、デズモンド(アンドリュー・ガーフィールド)は、人を殺してはいけないという信念を持ち、軍隊に入ってもその意思を変えようとしなかった。彼は、人の命を奪うことを禁ずる宗教の教えを守ろうとするが、最終的に軍法会議にかけられる。その後、妻(テリーサ・パーマー)と父(ヒューゴ・ウィーヴィング)の尽力により、デズモンドは武器の携行なしに戦場に向かうことを許可され……。

シネマトゥデイ

感想・その他

主人公、デズモンド・ドスの生い立ちから、陸軍への志願、新兵訓練施設での出来事。映画の半分を占めるこの前半部分、戦争映画では得てして退屈してしまいがちですが、この映画ではそうではありません。

この主人公がなぜ武器を持たず、人を助けるために戦場へ赴いたのか。その辺りがキッチリと描かれています。

そして、沖縄戦へ突入していきます。戦闘シーンは、『プライベート・ライアン』を越えるとの宣伝予告がありました。越えているのかいないのか、それは観る人によってそれぞれでしょう。しかし、ドラマではありますが『バンド・オブ・ブラザーズ』を越える戦闘シーンは、私にはありません。



最後に、鑑賞した誰もが感じたことだと思うこの縄梯子。どうして日本軍はこの縄梯子をそのままにしておくのか。映画の中では一時、この縄梯子まで日本兵が来ているんですけどね。
そのまま放置して行きました。映画と言えども、納得のいく描写が欲しかったところです。

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