2016年12月11日(日)
「山陰海岸ジオパークトレイル」を歩く3泊4日の旅も、いよいよ4日目、最終日を迎えました。
これまでの3日間は、海岸線の絶景や山道の静けさ、そして町の暮らしの風景と、それぞれに異なる魅力を味わいながら歩いてきました。
身体には心地よい疲労感、そして心にはたくさんの風景が詰め込まれています。
朝、宿から出ると、しとしとと静かな雨。
傘をさすほどでもない、ごく細かな雨粒が空から降り続いており、どこか旅の終わりを告げるような、穏やかな湿り気でした。
これから歩くわけではないという安心感も手伝ってか、雨の冷たさもむしろ心地よく感じられます。
この日は、旅の締めくくりとして城崎温泉に立ち寄るだけ。
歩くことはありません。体をゆっくりと休める、いわば“ごほうび”のような一日です。
早朝、7時前の列車に乗り込み、車窓を流れていく雨に濡れた田畑や山々を眺めながら、城崎温泉へと向かいます。
列車の中は日曜ということで、ガラガラの車内。
早朝の静かな車内が、旅の記憶を語りかけてきます。
城崎温泉に到着すると、そこはまだ朝の静けさに包まれていました。
湯の町らしい硫黄の香りがほんのり漂い、川沿いに並ぶ柳の緑が雨に濡れてしっとりと揺れています。
観光客もまだ少なく、浴衣姿の人々もまばら。早朝ならではの、どこか特別な空気が流れていました。
外湯のひとつに立ち寄り、湯船に身を沈めると、じわりと全身に染み渡るような温かさが広がります。
朝食をとっていなかったので、駅前で朝食兼昼食を食べ、ほっと一息。
この旅の終わりに、改めて感謝したくなるようなひとときでした。
こうして3泊4日の「山陰海岸ジオパークトレイル」の旅は幕を下ろしました。
決して派手ではないけれど、海、山、町、人、そして天候までもが折り重なって、まるで一篇の小説のような旅になりました。
またいつか、あの道の続きを歩いてみたい――そんな思いを胸に、帰路につきました。
午前9時前に城崎温泉駅に到着。
駅は、全く見覚えのない綺麗な駅舎になっていました。
コインロッカーに荷物を預け、タオルだけ持って温泉街の方へ。
雨は鳥取を出る頃より降っていますが、折り畳み傘を差してお土産屋さんを覗きます。
ぐるっとメインストリートを歩いて、地蔵湯に入りました。
午前中での城崎温泉訪問でしたが、日曜日ということもあり結構な賑わいでした。
活気のある温泉街っていいですね。
終わってしまえばあっという間の4日間でした。
また来年です。
山陰海岸ジオパークの景観を楽しみながら歩ける、飽きることの無い景観です。全国的にも有名な鳥取砂丘と浦富海岸もコースの一部です。 もちろん、ロングトレイルの特徴である「自然歩道を中心としたルート」で構成されているため、豊かな自然はもちろん、日本海に育まれた漁村の風景、歴史文化といった日本海沿岸の原風景も存分に楽しめるコースとなっています。
HP
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