2016年12月8日(木)
「山陰海岸ジオパークトレイル」(詳細は下記参照)を歩く、3泊4日の旅がいよいよスタートしました。
初日の目的地は、かねてより一度は訪れてみたいと願っていた、京都府北部の港町・伊根。
舟屋の町として知られ、海と暮らしが溶け合うその独特の景観に長らく惹かれてきました。
旅の始まりは早朝。
朝6時ちょうど発の電車に乗るため、まだ夜が明けきらないうちに最寄りの金山駅へと歩き出します。
駅までの道はひんやりとした空気に包まれ、旅の始まりにふさわしい、どこか背筋が伸びるような静けさが漂っていました。
この日の行程はなかなか長く、金山から大垣、米原、京都、園部、福知山、宮津と、実に6回の乗り継ぎ。
それでも、不思議と疲れはなく、むしろ少しずつ旅が進んでいくワクワク感のほうが勝っていました。
宮津からは丹後海陸交通(丹海バス)に乗り継ぎ、海沿いをぐるりと進んで、ようやく伊根の町へ到着。
この伊根の町といえば、映画『男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋』(第29作)で、傷心のマドンナ・かがりさんが帰郷した場所。
寅さん映画の中でも特に好きな一本で、私にとっては何度も繰り返し観た思い入れのある作品です。
せっかくこの方面へ旅するなら、これはもう立ち寄らない手はありません。
映画公開からすでに34年が経っていますが、町を実際に歩いてみて驚いたのは、想像していた以上に変わらぬ景観が残っていたこと。
帰宅後に調べてみると、伊根は「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されており、景観や建物の保全が厳格に守られているとのことでした。
なるほど、だからこそ映画の中にあった情景が、今もそのまま目の前にあるように感じられたのだと納得。
伊根の町は、歩いて巡るにはちょうどよい広さ。
湾に面した舟屋が連なる光景は、まるで海の上に家が浮かんでいるかのようで、見ていてまったく飽きません。
湾内を静かに走る漁船の音、潮の香り、どこからともなく聞こえる人々の会話。
歩いているだけで心が穏やかになり、思わず時間を忘れてしまうような、不思議な魅力を持つ町でした。
伊根は、やはり一度は訪れるべき場所でした。
旅の初日から、こんなにも心に残る町に出会えたことが、何よりの幸運だったと思います。
京都からのJR嵯峨野線は嵯峨嵐山までは混雑して座れませんでしたが、その他はゆったり鉄道旅を楽しむことができました。
福知山からは京都丹後鉄道で宮津まで。
駅前の食堂の前は人だかり。
そこで食事したかったのですが、バスの時間もあり泣く泣く諦めました。
13時49分に「舟屋の里伊根」前に到着。
『男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋』
『男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋』
時間があったので伊根湾めぐりの遊覧船に乗ってみました。
つくづく髪の毛が少なくなってきているのを実感します。
私が乗った時の乗客は、大きなカメラを持った女性と二人だけ。
しかし、次の船は社員旅行と思われる酒臭い団体さんがたくさん乗船していました。
出向したばかりの船には、カモメとトンビがいっぱい付いてきます。
でも、購入して与えるカモメ用のエサが無くなるである5分後には一気に居なくなります。
ホント、よく知ってます(笑)
バスで天橋立駅へ帰ってくると、私が知っている駅舎ではなく、とてもモダンになってました。
京都丹後鉄道で豊岡まで移動。
駅前の食堂で夕食を食べました。
山陰海岸ジオパークの景観を楽しみながら歩ける、飽きることの無い景観です。全国的にも有名な鳥取砂丘と浦富海岸もコースの一部です。 もちろん、ロングトレイルの特徴である「自然歩道を中心としたルート」で構成されているため、豊かな自然はもちろん、日本海に育まれた漁村の風景、歴史文化といった日本海沿岸の原風景も存分に楽しめるコースとなっています。
HP
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