
2回目となる御在所岳登山。
今回も、御在所岳で最も人気のある「中登山道」から山頂を目指しました。岩場や鎖場も点在する変化に富んだルートで、手応えのあるコースではありますが、そのぶん登山客からの人気も高く、晴天に恵まれたこの日はまさに“登山日和”とあって、登山道はかなりの賑わいを見せていました。
登山開始時間がやや遅めだったこともあり、序盤こそスムーズに進んでいたものの、中盤以降は下山者とのすれ違いが増え、狭い場所では自然と渋滞が発生。岩場で待ち時間ができることもしばしばで、立ち止まりながらふと振り返ると、紅葉が進んだ山肌と青空が絶妙に溶け合っていて、その美しさに思わず見惚れることもありました。疲労感を癒してくれる、まさにご褒美のような風景でした。
登り切った先の山頂は、風がやや強かったものの展望は抜群で、眼下には鈴鹿山脈が連なり、遠く伊勢湾のきらめきまで見渡せました。2度目の登頂とはいえ、この絶景にはやはり心を打たれます。おにぎりを頬張りながら、しばしのんびりと山頂の空気を満喫しました。
帰路は、予定通り「一ノ谷新道」を使って下山するつもりでいたのですが、山頂の風が思った以上に冷たく、また登山道の混雑で時間も押していたことから、「ロープウェイで降りようか」という声が自然と上がり、誰からともなくその案にまとまりました。ロープウェイに乗ってしまえば、わずか12分で山麓の湯の山温泉駅に到着。楽をしてしまったという若干の後ろめたさはあるものの、ゴンドラの窓から眼下に広がる錦秋の山並みを眺める贅沢な時間は、それだけで十分な価値がありました。
ただし、下山後のロープウェイ乗り場は長蛇の列。平日とは思えないほどの人出で、登山客はもちろん、観光目的のファミリーやカップルも多く、御在所岳が“登山の山”であると同時に、“観光の山”でもあることを今さらながら実感しました。整備されたアクセスと豊富な自然、そして温泉地という立地。これだけの人気を集める理由が、ようやく腑に落ちた気がします。
結果的には、満足のいく登山となりました。次回はぜひ違うルート、例えば裏登山道や鎌ヶ岳縦走ルートにも挑戦してみたいところです。御在所岳は、何度登っても新たな魅力を発見できる、そんな懐の深い山だと改めて感じました。

0 件のコメント:
コメントを投稿