
久しぶりにヤモリを発見しました。最後に見かけたのはおそらく5年ほど前。あのときは夏の夜、窓ガラスの向こうで虫を狙っていた姿が印象的でした。
しかし今回は、これまでと決定的に違います。なんと部屋の中での遭遇です。これまで見てきたのは、窓や網戸の外側ばかり。部屋の中にいるとなると、ちょっと状況が変わってきます。あの小さくて丸い瞳と短い手足、ぷっくりした指先は確かに愛嬌があって可愛らしい。でも正直なところ、私はあまり得意ではありません。できれば外に出してやりたいけれど、捕まえる勇気はなく、そのままにしておくことにしました。ただひたすら、「猫に見つかりませんように」と祈りながら。
そのヤモリは、壁際をノソノソと移動しながら、30分ほど部屋の中を探検していました。ときどき止まってはじっと周囲を見回す様子が、妙に慎重で、こちらもつられて息をひそめてしまいます。ところが、ちょっと目を離したわずか2〜3分の間に、忽然と姿を消していました。どこへ行ってしまったのか、全く見当がつきません。
それからしばらくの間、部屋の隅々をそっと覗き込みながら過ごすことに…。今夜は、猫と私のどちらが先に再びヤモリを見つけることになるのか──そんな妙な緊張感に包まれた夜となりました。
【 形 態 】
全長 10~14cm、頭胴長 5~7cm で、頭胴長 8~10cm のヒガシニホントカゲや 6~9cmのニホンカナヘビよりもやや小さい。 【 分布と生態 】
本州、四国、九州、対馬。国外では朝鮮半島南部、中国東部。ただし日本のニホンヤモリは平安時代にアジア大陸部から移入 された外来生物とする説がある。
【 さがすポイント 】
夏の夜、ガラス戸や網戸、柱や壁を歩き回り、灯りに集まる昆虫を採食する。ニホンヤモリとニホンカナヘビは素手か、先を少し 曲げた金魚網で採集できる。
【 よく似た種 】
ヒガシニホントカゲ、ニホンカナヘビ。これら 2 種とは異なり、ニホンヤモリの四肢の指は円く広がっている。
ニホンヤモリは完全な住家性で、人類依存型野生動物(シナントロープ)です。春~秋の暖かい夜には人間が点す灯りに集まる昆虫やクモ類を捕食します。人家や社寺、倉庫などの割れ目や隙間は、天敵を避ける格好のねぐらや越冬場所です。また 5 月~8 月上旬には、そのような狭い場所に 2 個の卵を接着して産みます。近年では、狭い隙間が少ない都市部の近代的なビルディングやマンションにも棲んでいます。
四肢の指下板には鉤状の細かな毛が密生していて、これを壁やガラスの凹凸に引っかけて垂直面や天井を歩くことができます。
愛知県
2 件のコメント:
ウチは結構出ますよ。
虫好きの連れ合いは喜んで追っかけてます。
あと蜘蛛もめちゃんこ居ます。
益虫と言うことで、ハエトリグモは見かけてもスルーしています。
同じくヤモリもスルーですが、翌日もその時計から出てくるのを見かけましたが、昨日は見かけていません。ちょっと寂しいです。
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