朝の空気



朝、雨戸をガラガラと開ける音がすると、まるで合図を聞きつけたかのように、どこからともなく猫たちが集まってきます。寝ぼけ眼の子のリン、すでに準備万端で待ち構えていたキイ、それぞれの歩調で窓辺へ集合します。

この時ばかりは、普段小競り合いをする相手の存在も気にせず、二匹が一様に鼻をヒクヒクさせながら朝の外気を味わっています。湿った土の匂い、草木の青さ、どこかから漂ってくる朝ごはんの煙の匂い…。人間の私でも「朝ってやっぱり気持ちいいなあ」と思うのだから、鼻のいい猫たちにとってはきっともっと格別なんでしょうね。

ただし、気をつけなければならないのは勢い余り。走ってきた子がそのままのスピードで窓の隙間に突っ込み、危うく外へ飛び出してしまうことがあるのです。年に1、2回は必ず起きる小さな事件。猫の方は「しまった!」という顔をするのですが、こちらとしては心臓に悪いのなんの。

そんな朝のドタバタも含めて、猫と暮らす日常の一コマになっているのでした。



コメント